自宅周辺で迷子!?「方向音痴だもんね!」…じゃ片付けられない状況に #母の認知症介護日記 150

自宅周辺で迷子!?「方向音痴だもんね!」…じゃ片付けられない状況に #母の認知症介護日記 150

アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。

最近、母・あーちゃんの病院について来ようとする父。それはあーちゃんの体調を心配してではなく、あーちゃんの財産を狙う父が病状を把握しておきたいからだとワフウフさん姉妹は感じています。そこで、病院の予定を大きく紙に書いてあーちゃんに渡すのをやめて、前日の電話確認のみに変更しました。しかし、変更して早々に待ち合わせがうまくいかないトラブルがぼっ発してしまいました……。約束の時間はだいぶオーバーしていたものの、最終的には会えたのでよかったのですが、どうすれば父に知られることなくちゃんと待ち合わせができるのか、ワフウフさん姉妹の悩みは尽きません……。

そろそろ対策が必要?

認知症の病院へ行く日。待ち合わせにやって来たあーちゃんは、ウィッグ姿。しかも、なくしたものではなく初めて見るもの。不思議に思ったワフウフさんが、一体どうしたのかと聞いてみると、父が買ってくれたとのこと……。あーちゃんは、父が言った「ウィッグを着けないと老けて見えるのが嫌だから買わせて」という言葉を素直に受け取って喜んでいましたが、お金に執着する父がそんなに高いものを買うとは思えないワフウフさんは、何か裏があると疑っています。そして、すぐに父への嫌悪感すら忘れてしまうあーちゃんを見て、複雑な気持ちになるのでした。

あーちゃんが父に対しての嫌悪感や恐怖を忘れてしまったことは、あーちゃんのせいではなく認知症のせい。そう自分に言い聞かせ、努めて穏やかに接しました。

そして、父からウィッグを買ってもらったことを心底喜ぶあーちゃんに、私は必死に刷り込みを続けました。

しかし、あーちゃんは相変わらず……。

一生懸命否定するも、おそらく私の目に生気はなかったでしょう……。

この日、認知症の病院では、最近のあーちゃんの様子を中心にいろいろと話を聞いてもらいました。先生との話が長かったのが、あーちゃんは気になったようです。

適当に誤魔化すと、思いのほかあっさり納得。……よかった!

でも、父もこうやってあーちゃんを手懐けている……? と思うと、同じ行動をしている自分が嫌になります。

あーちゃんはもともと方向音痴。それは自覚しています。


そして、方向音痴エピソードで、先日自宅周辺で迷子になりかけたことを話してくれたあーちゃん。

さすがに半世紀近く住んでいる自宅周辺で、迷子になりかけたのはヤバくない?? と、心配になってしまいました。

父からウィッグを買ってもらったことをうれしそうに話すあーちゃんの姿を見て、怒りや切なさ、虚しさといった感情がごちゃごちゃになっていますが、これはあーちゃんのせいではないと自分に言い聞かせ、表面上は穏やかに接するように努めました。きっと、あーちゃんの言うことを否定し続けた私の目は、生気を失っていたでしょう……。

今回、認知症の専門病院では、あーちゃんが普段ほとんど寝てばかりなことや、薬が全然飲めていないこと、そして私たち姉妹と父との衝突について先生に聞いてもらいました。話を聞き終えた先生は、介護認定を受ける前でも、ひとまず薬の管理をお願いするべきだと言い、デイサービスやショートステイの利用も勧められました。あーちゃんは、私と先生が長く話しているのを気にしていたものの、適当に誤魔化したら納得してくれました。

ちなみにこの日、1つ気になることがありました。それは、あーちゃんが話してくれた、自宅周辺で迷子になりかけたというエピソード。もともと方向音痴ではあるけれど、半世紀近く住んでいる自宅周辺で迷子になるのは、さすがにヤバくない……??

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あーちゃんがうれしそうに父の話をする姿を見るのは、ワフウフさん姉妹にとって決して気持ちが良いことではないと思いますが、今は冷静にあーちゃんの状態を見極めて、ワフウフさん姉妹に何ができるのかを探る必要がありそうです。「あのときやっていればよかった」と後悔しないよう、専門家の意見を聞きながら、対応していければいいですね。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

著者/ワフウフ
昭和を引きずる夫、成人した息子娘を持つ50代主婦。実母のアルツハイマー型認知症発覚をきっかけに備忘録としてAmebaでブログを始める。2019年一般の部にてAmebaブログオブザイヤー受賞。
2023年4月、書籍「アルツフルデイズ 笑いと涙の認知症介護」発売。

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