お互いカメラに慣れていって
「でもね、母さん。母さんが動いていますって通知があるだけで、私たちはとても安心できるんだよ。他の方法があるかもしれないけど、まずはこれで試してみようよ」。渋々ながら母の見守りカメラ生活が始まりました。実は、母が通るたびに通知が来るので、最初のころ私は気になっていちいち映像を確認していましたが、慣れると通知だけで「今日も動いてるな」と思えるようになりました。
家に電話をかけるときも、母が台所にいるのを確認してからかけるようになりました。母がトイレやお風呂から慌てて電話にかけ寄る危険もありません。逆に、長く通知が来ないときには、前後の映像を確認すれば、かばんを持って外出したことや、作業着を着て畑に行ったことがわかりました。要所要所で確認できるので、とても便利だと思いました。
母はというと、最初は毎回通るたびにカメラをにらんでいましたが、そのうち気にならなくなったようです。電話で、「昨日はどこかに出かけていたの? 大丈夫だった?」と問いかけると、「あらら、カメラでわかったの? そうそう、親戚への贈り物を選びに久しぶりに店に行ったのよ。買い物、久しぶりだったわ」と話が弾むきっかけにもなっています。
まとめ
カメラを気にしなくなった母ですが、毎朝起きて部屋から出てきたときは、カメラを見上げて顔を見せてくれています。私がリアルタイムで映像を見ることはあまりありませんし、カメラに備わっている会話機能は、母を驚かせそうなので使ったことはないです。それでも、見守りカメラを通じて、お互いの距離感が縮まった感覚はあります。この先もっといろいろな機器や介護サービスを取り入れることになるでしょうが、徐々に慣れていくことで、できるだけ母の願いに沿った生活をさせてあげたいと思います。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:森原あさみ/50代女性。平日はお勤め、週末は農業。夫、子ども、義父母と暮らしている。多忙でも趣味やスポーツの時間はなるべくキープ。育児、介護、町の行く末までいろいろ気になる。
イラスト/sawawa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年1月)
著者/シニアカレンダー編集部
「人生100年時代」を、自分らしく元気に過ごしたいと願うシニア世代に有益な情報を提供していきます!
配信: 介護カレンダー
関連記事:
配信元
