インプラントの術式の違い|種類・それぞれのメリット・デメリットを解説

インプラントの術式の違い|種類・それぞれのメリット・デメリットを解説

1回法のメリット

先述したように、1回法はインプラント体を埋め込んだ後に上部にアバットメントを装着するため、手術が1回で済みます。

手術が1回で終わるため、患者さんの心身への負担が少ない・治療期間が短くて済むなどのメリットがあります。

患者さんの心身への負担が少ない

1回法の手術では、インプラント体を埋め込んだ後の上部にアバットメントを装着します。

手術が1回だけで済むため、手術によるダメージは1回だけです。そのため、患者さんの心身の負担は2回法より少ないです。

ただし、この方法がすべての人に適しているわけではありません。骨が薄いもしくは弱いなどの場合は1回法が選択できない場合があります。

このように、適応範囲が限られているので治療するときは担当の医師に相談してください。

治療期間が短くて済む

1回法は手術が1回なので、治療期間が短くて済みます。通院回数も減らせるので、忙しくて時間が取れない方でも治療を受けやすいでしょう。

また、手術回数が少ないので治療費用も抑えることができます。

2回法のメリット

2回法はインプラント体の埋め込みを行ってから、開いた歯茎をいったんすべて閉じて、後から再び歯茎を切開しアバットメントを装着します。

1次手術のときに傷口をすべて塞ぐため、2回法では術後の感染リスクの抑制が可能です。

また、骨量が不足して骨造成が必要な場合や、前歯などで審美性を重視する場合など、2回法はほとんどの症例に適用できます。

多くの症例に対応可能

2回法は骨量不足で骨造成が必要な場合・前歯などの審美性重視の場合などのさまざまなケースに対応が可能です。

1回法は傷口を塞がないため、感染リスクが高いです。顎の骨や歯茎が少ない場合、さらに感染リスクが上がることもあります。

そのため、適応できる症例が限られているのです。しかし2回法は感染リスクが低いため、適応範囲が広く、多くの症例に対応可能です。

感染のリスクが低い

2回法では、1回目の手術で傷口を完全に塞ぐことから、術後の感染のリスクを抑えることが可能です。

インプラント体が感染するとインプラント周囲炎という病気になります。インプラント感染の原因は主に細菌です。

インプラント周囲炎は、インプラント体を支える顎骨が溶けたり膿が出たりする大きな原因です。インプラント周囲炎は通常の歯周病よりも進行しやすく、治療が難しい場合もあります。

2回法では歯茎を完全に閉じるため、外部から細菌が侵入するのを防げます。そのため、感染リスクが少ない環境で顎の骨とインプラント体が結合するのを待つことが可能です。