すべての調理工程には、おいしくなる理由がある。そう語るのは、分子調理学研究家のこじまぽん助さん。YouTube『こじまぽん助【分子調理学研究家】』では、詳しい調理解説とともに、家庭料理をワンランク格上げしてくれるレシピを紹介しています。今回は具材2つだけの「究極の鶏ごぼう」に挑戦!ごぼうはアク抜きせず、焦げるまで焼くという工程に興味津々です。少量の煮汁で蒸すように煮るというのも、おもしろい!
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一生使える「究極の鶏ごぼう」考案者は分子調理学研究家!
何回食べても安心出来るおいしさだという「究極の鶏ごぼう」を見つけたのは、YouTubeの料理系チャンネル『こじまぽん助【分子調理学研究家】』。チャンネル登録者数は15万人で、分子料理学研究家の肩書を持つ、こじまぽん助さんが運営しています。
ぽん助さん曰く、すべての調理工程には、必ずおいしくなる理由があるとのこと。チャンネルでは、詳しい解説を交え、テクニックがなくても、確実においしく作れるレシピを紹介しています。
今回作ってみる「究極の鶏ごぼう」の最大のポイントは、ごぼうをアク抜きせずに、焦げるくらいに焼くこと。ごぼうは香りが強い野菜のため、普通に焼くだけでは香りを十分に引き出せないんですって。焦げるくらいまで焼くことで、香ばしい香りに変わるそうですよ。
鶏肉は皮目に焼き色、身側は色が変わる程度に焼けばやわらかく仕上がり、食感のあるごぼうとメリハリが付くそうです。
具材はごぼうと鶏肉だけですが、それぞれに丁寧な下処理を施すことで、仕上がりがランクアップ!覚えておきたいレシピになりそうなので、作ってみます。
具材に焼き色を付けるのがポイント!「究極の鶏ごぼう」を作ってみた
【材料】(4人分)
鶏もも肉…2枚 ※今回は470g使用
ごぼう…1~2本 ※今回は1と1/2本使用
鷹の爪…2本 ※今回は1本使用
水…適量
しょうゆ…50ml
酒…50ml
みりん…50ml
砂糖…大さじ2
サラダ油…大さじ2~3
1. ごぼうの泥をきれいに洗い流し、4~5cm長さにしてから縦4等分に切ります。
洗いごぼうは乾燥しやすいので、泥付きのごぼうを使うのがおすすめです。泥はアルミホイルでこすって、きれいに落としました。
5cm程度の長さに切ってから、縦4等分に。ごぼうが細い場合は半分にしたり、切らずに使ってくださいね。
ぽん助さんによると、アクの部分にごぼうのいい香りが含まれているとのことなので、今回はアク抜きせずに使います。
2. 鶏肉をひと口サイズに切ります。
筋があったら、取り除いてくださいね。
3. フライパンに油(大さじ2程度)を引き、強めの中火で熱します。ごぼうを入れたら全体に油を絡めて広げ、焦げるくらいまで焼き色を付けます。
香ばしい香りが料理のおいしさを引き立たせるので、焦げるくらいにしっかりと焼くのがポイントです。最初は水分があるので湯気が立ち、パチパチと音がしました。
ごぼう全面に焼き色が付くよう、適度に返しながら10分ほど焼くと、表面に香ばしい焼き色が。最後の方は水分が抜け、するすると動くような感じに焼き上がりました。
ここで、ごぼうは一旦、取り出しておきます。
4. フライパンに油(大さじ1)を引き、強めの中火で熱します。皮目を下にして鶏肉を並べ、皮にしっかりと焼き色が付くまで焼きましょう。焼き色がついたら鶏肉をひっくり返し、反対の面は色が変わる程度に焼きます。
鶏肉も、皮目にしっかりと焼き色を付けるのがポイントです。ヘラで押さえながら3分ほど焼きました。
ひっくり返すと、少し色は薄いですが、焼き色が付いています。
ごぼうに食感があるので、鶏肉は硬くならないよう、身側は色が変わる程度に焼きます。今回は2分ほど焼きました。
5. 3のごぼうを加え、全体を混ぜ合わせます。砂糖、酒、みりんを加えて沸騰させたら、しょうゆ、ひたひたの水、鷹の爪を加えます。
砂糖、酒、みりんが沸騰したら30秒ほど加熱して、アルコールを飛ばします。
しょうゆと、今回は100mlの水を加えることに。ちなみに辛い味が苦手な方は、鷹の爪でなく、酢を少量加えて味を引き締めてもよいとのこと。今回は鷹の爪の量を減らし、1本だけ加えて煮ます。
6. フタをして弱火で10分煮ます。
煮汁を濃いめにし、少量の煮汁で蒸すように短時間煮込むのが、ぽん助さん流。今回は煮汁が少ないというわけではないのですが、煮物を作る時はこのテクニックを使うと、味がしっかり染み込むとのことでした。
煮ている間に数回混ぜ、煮汁が少なくなり過ぎて焦げそうなら、水を足してくださいね。
7. フタを開けて煮汁を煮詰めます。
10分ほど煮た状態がこちら。味見してみると、かなり濃いしょうゆの味わいが染みています。
動画では煮汁をもっと煮詰めていましたが、筆者には味が濃いめに感じたので、今回は煮詰めず、この状態で仕上げました。
ごぼうに炭火焼きのような香ばしさ!具材にしょうゆの味わいがしっかり
こじまぽん助さん考案の「究極の鶏ごぼう」が完成しました。
ごぼうと鶏肉をしょうゆベースの煮汁で煮たので、全体が茶色で地味な煮物になっていますね。ごぼうのいい香りが、ほんのりとしていますよ。
まずはしっかりと焼いたごぼうから食べてみると、炭火焼きにしたような香ばしい香り♪
ごぼうの強い香りと香ばしい香りが相まって、いつもの煮物に入っているごぼうよりも、存在感があります。今回はごぼうを細く切ったので、歯ごたえはやわらかく、しょうゆの味わいがしっかりと入っていて、とてもおいしく煮えています。
鶏肉はもも肉特有のプリッとした弾力で、こちらもしょうゆの味わいがしっかり。ごぼうに比べると鶏肉はやわらかく仕上がっているので、具材2つだけでも、食感のメリハリが付いています。
最後に煮汁を煮詰めずに仕上げましたが、砂糖やみりんの甘さはそれほど感じず。しょうゆの塩味が効いた「鶏ごぼう」に仕上がったので、煮物でもご飯に合うおかずになる!という印象でした。
焦げ色が付くくらいにごぼうを焼いてワンランク上の「鶏ごぼう」に♪
YouTubeの料理系チャンネル『こじまぽん助【分子調理学研究家】』で紹介していた「究極の鶏ごぼう」。炒めた具材に調味料を加えて煮る、一般的な作り方でしたが、ごぼうと鶏肉にしっかり焼き色を付けるひと手間がポイントに。おかげで、風味が印象的な仕上がりになりました。
ごぼうは強い香りがありますが、焦げるくらいまで焼くと、炭火焼きのようなおいしさが付きます。さらにおいしくなるので、じっくりと焼く価値ありです!
また、味付けはしっかりとしたしょうゆ味で、最後に煮詰めなくても十分に味が染みていましたよ。なので、味を見ながらお好みで煮詰めるのがよさそうです。
具材2つだけのシンプルな煮物ですが、ご飯に合うおかずになるのでお試しくださいね。
配信: あたらしい日日
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