●「おかしいと気づいた人が声をかけるところから」
白河さんが指摘してきたような”問題とされる振る舞いをしている人”がいたら、「気づいた人がやめようと声をかければいい」という。
「たとえば、実家や義実家で酔っ払った親戚の男性にからまれているのをうまく助けたり、女性だけが台所にいて、食卓でごはんを食べていないのであれば、こっちで食べようと声をかけたりしてください。
ほとんどの男性が風土的な問題のおかしさに気づいていると思います。でも、そんな男性だって、この酔っ払った親戚の人と絡みたくないし、自分は違う考えだし、その場の雰囲気を壊してまで何か言うべきではないと判断するでしょう。
しかし、何かひと言でも言って、その場の雰囲気を変えてくれるだけで、だいぶ助けられる人がいることもわかってほしいですね」
そして何より、政治や経済、教育現場の意思決定層が率先して動いてほしいと白河さんは指摘していた。
【白河桃子さん】
iU情報経営イノベーション専門職大学特任教授、昭和女子大学客員教授、千里金蘭大学客員教授、ジャーナリスト。東京生まれ。私立雙葉学園、慶応義塾大学文学部社会学専攻卒業。中央大学ビジネススクール戦略経営研究科専門職学位課程修了(MBA取得)。商社、外資系企業勤務を経て執筆活動に入る。2008 年に中央大学教授の山田昌弘氏と『「婚活」時代』を上梓、婚活ブームの火付け役に。内閣府男女共同参画局「男女共同参画会議専門調査会」専門委員、内閣官房「働き方改革実現会議」有識者議員などを務める。少子化、働き方改革、女性活躍、ジェンダー、ダイバーシティ経営などをテーマとする。著書に『ハラスメントの境界線 セクハラ・パワハラに戸惑う男たち』(中公新書ラクレ)、『働かないおじさんが御社をダメにする ミドル人材活躍のための処方箋』(PHP 新書)など多数。
配信: 弁護士ドットコム