梅毒の治療法
梅毒の治療方法を教えてください。
梅毒の治療方法は、主にペニシリン系抗菌薬のアモキシリン投薬が一般的です。治療開始後24時間以内に、Jarisch-Herxheimer(ヤーリッシュ・ヘルクスハイマー)反応と呼ばれる副反応が現れることがあります。そのため、事前に医師から説明を受け、心構えをしておくことが重要です。この副反応は、抗菌薬によって破壊された菌体からサイトカインが放出されることによって生じ、以下のような症状が出現します。
発熱
悪寒
筋肉痛
頭痛
頻度は10〜35%程度であり、通常は24時間以内には自然に改善します。ペニシリン系抗菌薬にアレルギーがある場合は、ほかの薬剤(例:マクロライド系抗菌薬)が使用されることがあります。妊娠中の患者さんに対してテトラサイクリン系抗菌薬を使用すると胎児の骨や歯の発達に影響を及ぼす可能性があるため注意が必要です。
梅毒の治療期間はどのくらいですか?
梅毒の治療期間は個人差や病気の進行度によってさまざまです。
第一期(早期梅毒):治療期間は通常2〜4週間
第二期(進行した梅毒):治療期間は通常4〜8週間
第三期以降(晩期梅毒):感染が長期間放置されると8〜12週間の点滴治療が必要になる
非トレポネーマ抗原検査は、梅毒の活動性を評価し、治療効果を判定するために使用されます。治療終了後も、半年程度の経過観察と血液検査で治癒の状態を確認する必要があります。
梅毒の治療中に性行為を行うことはできますか?
梅毒の治療中は性行為を控えることが強く推奨されます。梅毒は皮膚や粘膜の接触で感染するため、治療中でも梅毒トレポネーマが完全に排除されていない場合、パートナーに感染させるリスクが生じます。コンドームは感染リスクを減少させる効果がありますが、病変部がコンドームで覆われない場合もあるため、治癒の確認を待つべきです。
編集部まとめ
梅毒は、梅毒トレポネーマによる感染症の一つです。感染経路は主に性行為による接触感染で、感染後約3週間の潜伏期間を経て、症状が出現します。
潜伏期間は長い期間で90日間との報告もあり、個人差があるため注意が必要です。初期の症状は痛みを伴わないしこりや潰瘍で、放置しても自然に消失します。
梅毒は進行すると神経梅毒と呼ばれる状態になり、中枢神経が侵されて重症化する可能性があります。治療後も定期的な検査が推奨され、治療中には性行為を控えることが望ましいです。
参考文献
梅毒に関するQ&A|厚生労働省
梅毒 Syphilis|東京都感染症情報センター
梅毒診療ガイド
特殊染色1
配信: Medical DOC
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