育休明け、ハイテンションになったと思うと、ひどい落ち込みがやってくる
月1回「周産期のこころの外来」を受診したことで、不安や落ち込みを改善してから出産を迎えられたという茉帆さん。2024年2月に元気な男の子が生まれました。
「上2人の世話もあるので、3人目は出産前の1月から6月まで私は育休を取り、妻と一緒に子育てに専念することにしました。まったく仕事から離れたのは、3人目にして初めてのことです。仕事に関する情報は遮断し、家族のことだけを考える生活を送りました」(大樹さん)
産後のあわただしい日常が落ち着いた2024年7月、大樹さんは仕事に復帰します。
「もともと仕事が好きなので、張りきって復帰しました。『じゃんじゃん仕事をするぞ!』とテンションがすごく上がっているのを感じました。でも、その反動なのか、次にすごく気分が落ち込む時期がやってきてしまって・・・。これはちょっとおかしいと感じました。
そのころ、まだ茉帆が「周産期のこころの外来」を受診していたので、つき添いでついていったとき、少し自分のことも話したんです。そうしたら私の様子を聞いた村上先生が、『大樹さんもきちんと受診する必要があります』って。茉帆はかなりメンタルヘルスが改善していたので、受診は終了ということになり、次回からは私が受診することになりました」(大樹さん)
「双極性感情障害」と診断。専門家が近くにいる安心感もあり、症状は安定
つき添いではなく、患者として改めて村上先生の診察を受けた大樹さん。過去のパニック症状のことも含めて、自身のメンタルの浮き沈みについて話しました。先生の診断は「双極性感情障害」でした。
「双極性感情障害は、ハイテンションで活動的なそう状態と、ゆううつで無気力なうつ状態をくり返すとのこと。まさに私の症状にピッタリ合います。説明を受けたときすぐに納得できました。
実は、16年前もそんな精神状態にありました。私が過去に経験したパニック症状は、双極性感情障害でも現れることがあるそう。あのころ、私はすでに双極性感情障害だったんです。そのことが、先生の診断によって初めて明らかになりました」(大樹さん)
大樹さんは今も月1回ペースで受診していて、薬も処方されています。
「幸い大きなそううつの波が起きたのは仕事に復帰した直後の1回だけで、その後は自分でコントロールできる程度の小さな波に収まっています。仕事にも子育てにも支障はありません。症状が悪化したらすぐに先生に相談すればいいと思えることも、症状の安定につながっているような気がします」(大樹さん)
配信: たまひよONLINE