処分が楽しくなる?夫婦それぞれの持ち物を増やしすぎないコツは?

第2回 夫婦それぞれの持ち物をどうやって管理する?喧嘩しない処分法と片付け術
限られた居住スペースで家族が快適に過ごすためにも、夫婦それぞれの持ち物は一定以上増やさないルール作りが必要になってきます。整理収納アドバイザーの中山真由美さんに持ち物が増えすぎないためのルール作りについて聞きました。

物を買うときに気をつけたいことは?

物を増やさないためには、『買う前に一度立ち止まって考える』ことと『使わないものは潔く捨てる』こと。この『入口』と『出口』の2つのポイントを意識することが大切なのだそう。

「物を買うときには、どこに置くか考えてから買うのが基本です。たとえばお正月のセールなどでかさばる冬服を大量に買いがちですが、家に持って帰ってはじめて意外と場所を取ることに気づく…なんて、あるあるですよね(笑)

共有のクローゼットを使っている場合は、洋服が増えすぎないように、夫婦それぞれハンガーの本数を決めてしまうのがおすすめです。自分のハンガーがなくなれば、何かを処分しなければ新しいものが導入できないということなので、ぱっと見で判断できてとてもわかりやすいですよ」(中山さん、以下同)

洋服に限ったことでなく、家族で買い物に行くときには「それ、どこに置く?」とお互い声をかけあって、目的をもった買い物の仕方がしたいですね。

処分が楽しくなる?夫婦それぞれの持ち物を増やしすぎないコツは?

物を捨てるときのルールは?

「買うときと同様に大切なのが捨てるとき。時期を決めて定期的に『物を捨てるイベント』を開催しましょう。おすすめなのが衣替えのシーズンです。衣替えは、持っている洋服を全部取り出して見直しができる絶好のチャンス。『衣替え』=『物を捨てるイベント』という意識で毎回臨めば、捨てることに対する抵抗も少なくなります」

捨てることを前向きに捉えるためにも、「3つ物を捨てたらひとつ買ってもいい」といったルールを設けるのもいいそうです。

「洋服に限らず、本や食器類など、気づいたら増えすぎているものってありますよね。どれも捨てたら2度と買えないわけじゃなく、新しいアイテムが入ってくるというイメージを持ってみてください。楽しみながら仕分けして、少しずつ手放すことができるようになりますよ」

売ったり保管してもらったり。各種サービスを利用しよう

「捨てる」以外の選択肢として頭に入れておきたいのが、物の「買い取り」や「保管」のサービスです。利用できそうな業者をあらかじめ夫婦でピックアップしておくといいそう。

「不用品はリサイクルショップなどで買い取ってもらうと、微々たる金額だったとしても、ただ捨てるよりも気が晴れますよ。最近は、洋服や本を着払いで送れば、後からお金が振り込まれる便利なサービスを展開している業者さんもありますので、上手に利用して心置きなくものを手放してほしいですね。

どうしても捨てられないものがある場合は、一箱単位から預かってくれる保管サービスを利用するのはいかがでしょうか。自分の預けたものの写真をネット上で見ることができたり、使いたいときには送り届けてくれるので、とても便利ですよ」

ただゴミとして出してしまう以外の選択肢をもっていれば、ものをスムーズに手放すことができそうです。ものが溢れた住環境にしないためにも、夫婦それぞれの持ち物は責任を持って管理・処分していきたいですね。
(文・宇都宮薫)

※本記事の情報は執筆時または公開時のものであり、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご注意ください。

お話をお聞きした人

中山真由美
中山真由美
インブルーム株式会社 取締役(整理収納サービス事業部責任者)
整理収納アドバイザー。「整理収納」サービスと電撃的な出会いをしたことで、子供の頃からの「捨てベタ」「しまいベタ」を克服。この経験を元に、インブルームで整理収納事業を立ち上げ、個人宅や法人の整理収納コンサルティングやマンションの間取りの提案や監修、セミナーを精力的におこなっている。雑誌での連載や特集記事、テレビ、講演など幅広く活躍中。 著書に『心も整う「捨てる」ルールと「しまう」ルール』(集英社)『捨てられずにいる不用品の「捨てどき」がわかる本』(扶桑社) などがある。
整理収納アドバイザー。「整理収納」サービスと電撃的な出会いをしたことで、子供の頃からの「捨てベタ」「しまいベタ」を克服。この経験を元に、インブルームで整理収納事業を立ち上げ、個人宅や法人の整理収納コンサルティングやマンションの間取りの提案や監修、セミナーを精力的におこなっている。雑誌での連載や特集記事、テレビ、講演など幅広く活躍中。 著書に『心も整う「捨てる」ルールと「しまう」ルール』(集英社)『捨てられずにいる不用品の「捨てどき」がわかる本』(扶桑社) などがある。