物を買うときに気をつけたいことは?
物を増やさないためには、『買う前に一度立ち止まって考える』ことと『使わないものは潔く捨てる』こと。この『入口』と『出口』の2つのポイントを意識することが大切なのだそう。
「物を買うときには、どこに置くか考えてから買うのが基本です。たとえばお正月のセールなどでかさばる冬服を大量に買いがちですが、家に持って帰ってはじめて意外と場所を取ることに気づく…なんて、あるあるですよね(笑)
共有のクローゼットを使っている場合は、洋服が増えすぎないように、夫婦それぞれハンガーの本数を決めてしまうのがおすすめです。自分のハンガーがなくなれば、何かを処分しなければ新しいものが導入できないということなので、ぱっと見で判断できてとてもわかりやすいですよ」(中山さん、以下同)
洋服に限ったことでなく、家族で買い物に行くときには「それ、どこに置く?」とお互い声をかけあって、目的をもった買い物の仕方がしたいですね。
物を捨てるときのルールは?
「買うときと同様に大切なのが捨てるとき。時期を決めて定期的に『物を捨てるイベント』を開催しましょう。おすすめなのが衣替えのシーズンです。衣替えは、持っている洋服を全部取り出して見直しができる絶好のチャンス。『衣替え』=『物を捨てるイベント』という意識で毎回臨めば、捨てることに対する抵抗も少なくなります」
捨てることを前向きに捉えるためにも、「3つ物を捨てたらひとつ買ってもいい」といったルールを設けるのもいいそうです。
「洋服に限らず、本や食器類など、気づいたら増えすぎているものってありますよね。どれも捨てたら2度と買えないわけじゃなく、新しいアイテムが入ってくるというイメージを持ってみてください。楽しみながら仕分けして、少しずつ手放すことができるようになりますよ」
売ったり保管してもらったり。各種サービスを利用しよう
「捨てる」以外の選択肢として頭に入れておきたいのが、物の「買い取り」や「保管」のサービスです。利用できそうな業者をあらかじめ夫婦でピックアップしておくといいそう。
「不用品はリサイクルショップなどで買い取ってもらうと、微々たる金額だったとしても、ただ捨てるよりも気が晴れますよ。最近は、洋服や本を着払いで送れば、後からお金が振り込まれる便利なサービスを展開している業者さんもありますので、上手に利用して心置きなくものを手放してほしいですね。
どうしても捨てられないものがある場合は、一箱単位から預かってくれる保管サービスを利用するのはいかがでしょうか。自分の預けたものの写真をネット上で見ることができたり、使いたいときには送り届けてくれるので、とても便利ですよ」
ただゴミとして出してしまう以外の選択肢をもっていれば、ものをスムーズに手放すことができそうです。ものが溢れた住環境にしないためにも、夫婦それぞれの持ち物は責任を持って管理・処分していきたいですね。
(文・宇都宮薫)