重要なのは時期よりも「持たせ方」
我が子のネット端末デビューはいつごろが適切なのでしょう? 意外にも「時期」よりは「持たせ方」と話すのは、子どもとネットの関係に詳しい教育ネットの大笹いづみさん。
「ネット端末は、『どう持たせるか』が一番大切です。小中学生約2万人の実態調査の結果では、長時間利用している子どもは、小学2年生くらいから増え始め、4~6年生になると4時間以上使っている割合が15~18%にのぼります。私たち大人もネットサーフィンや動画、メールなどを使っている時間を総合するとそれくらいになってしまいますが、リアルな体験を積んだ方がいい小学生期に、これほど利用するのは望ましくありません。とはいえ、子どもは楽しいことを制限されることを嫌うので、利用時間などの使い方をしつけようと思っても、素直に聞いてくれるのはせいぜい小学校4年生くらいまで。それ以降に反発されてしまうことが多いのです。そうした意味でも、子どもが小学生くらいの頃に親子で一緒に使いながら、利用制限もかけつつ、徐々に自由度を広げていくことが理想です」(大笹さん、以下同)
遅すぎる「デビュー」もリスクに
子どもに繰り返し言い聞かせ、対話をしながら、家庭でルールを定めることが大事なようです。また、ネット端末デビューが遅すぎる事の弊害もある模様。
「例えば、中学まで使ったことがないのに高校に入って急にネット端末を持つと、舞い上がってしまいSNSを多用したり何時間も利用してしまったりと暴走してしまうことが多いんです。一方、小さい頃から端末が側にあって、親と決めたルールのもとノウハウやスキルを身につけている子の場合、そうしたことが起きにくいのです」
ネット端末はどう持つかが大切。利用時間や使い方などをしっかり身につけさせるためにも、ネットデバイスデビューは早いに越したことはなさそうです。
(文・末吉陽子/やじろべえ)