気持ちを文字に表して自分の気持ちを整理しよう
育児を手助けしてくれる身内に対してつい苛立ってきつい言葉をかけてしまう…そんな場合にはどうすればいいでしょうか?
「赤ちゃんに関わる人たちに、産後のママには「ガルガル期」と呼ばれるほどイライラしてしまう時期があることを理解してもらうことが大切です。ママのイライラに理由があることを周囲の人たちが理解できていれば、むやみな衝突も避けることができるかもしれません」(横畑先生、以下同)
確かに、育児のサポートをする側にしてみれば、せっかく手助けしているのに理由もなくイライラを露わにされたら、やるせない気持ちになってしまいますよね。
「イライラする気持ちを無理に封じ込めようとすると、かえってつらくなってしまうんです。湧き上がってくる感情が態度に出てしまうのは、人間なら誰しもあること。ですから、苛立ってしまうものはしょうがないと開き直ってしまいましょう。そして、気持ちが落ち着いた時を見計らって、自分の気持ちや感謝の言葉を手紙に書いてみるといいですよ。気持ちを文字に表すことで、自分が考えていることを改めて目で見て把握できますし、手紙をもらった相手にも形として残るので理解してもらいやすいと思います」
直接話し合ったり手紙を書くことで、お互いの立場を思いやれるようになりたいですね。
外部機関を上手に頼ることも効果的。「ガルガル期」を乗り切ろう
産後の疲れから気分が落ち込んでしまう場合には、赤ちゃんのお世話を誰かに変わってもらって休息を取ることも有効だそう。
「ガルガル期ゆえに周囲の人に赤ちゃんを任せるのに不安感があるのであれば、託児サービスなどの外部機関に頼るのもひとつの手です。身内はダメでもプロなら大丈夫など、人それぞれに割り切れるラインがあると思います。ですからどういう状態であれば、あるいは誰にだったら気持ち良くお願いできるのか、いろいろと試してみてください」
また、行き詰まった時に相談できる窓口を見つけておくのも大切なのだとか。
「ガルガル期は人に打ち明けづらいかもしれませんが、地域の保健センターなど育児相談を行っている窓口では相談に乗ってもらうこともできると思います。イライラの他に、激しく気分が落ち込む状態が2週間以上継続するようなら、『産後うつ』も考えられますので、専門医に相談してください」
産後に多くの女性が経験する「ガルガル期」。周囲の人たちと協力して一緒に乗り切ってきたいですね。
(文・宇都宮薫)