硬くなりやすい肩や背中の筋肉、どう伸ばすと効果的?
こわばりやすい背中や肩の筋肉。どうすれば効果的にほぐせるのでしょうか?
「冷えた体のままストレッチをすると、筋肉が固まったままなので、なかなか筋肉がほぐれていきません。家事や運動などで体を動かしたあとや、入浴のあとなど、体が温まっているときにストレッチをするのがいいですね。寒い日はとくに、上半身が縮こまって、筋肉も関節もこわばってしまいます。一気にグイグイと伸ばすのではなく、ゆっくりと呼吸しながら少しずつ体を温め、ほぐしていきましょう」(山口先生、以下同)
肩や背中のストレッチをおこなうことは、血行促進につながると言います。
「肩や背中の柔軟性を高めることで、血行がよくなって肩こりや腰痛予防につながります。体温が上がり、冷え性予防の効果も。また、やわらかい筋肉をつけることで、大人はもちろん子どもも姿勢がよくなりますよ」
よい姿勢に必要な筋肉をつけるためには、まずこわばってアンバランスになった筋力を整えることが大切ですね。
首や肩まわりを柔らかくする、4つの簡単ストレッチ!
今回は山口先生もよくおこなっている、肩と背中のストレッチを4つ教えてもらいました!
1:四つん這いになります。両足、両手とも肩幅に開き、垂直に床を押します。
2:1の体勢のまま、息を吐きながら背中を反らします。お尻の位置が後ろにずれないように注意しましょう。
3:今度は息を吸いながら、腹筋を使って背中を丸めます。ゆっくりと呼吸しながら、1~3を繰り返します。
◆タオルで背中のストレッチ
1:肩幅に足を開いて立ち、タオルをつかんだ両腕をまっすぐに上げます。
2:ゆっくりと息を吐きながら、両腕はまっすぐのまま、上半身を片方へ傾けます。このとき、まっすぐな姿勢をキープすること。息を吸って1の体勢に戻り、もう片方へ傾けることを数セット続けましょう。
◆タオルで肩甲骨のストレッチ
1:肩幅に足を開いて立ち、タオルをつかんだ両腕をまっすぐに上げます。
2:両腕を伸ばしたまま、できるところまで腕を後方へ回していきます。肩甲骨が動いているのを感じてください。タオルをつかんでいる両手の位置は変えないこと。また、背中が反りやすいので、まっすぐな姿勢をキープしましょう。
3:こちらは上級編です。2からさらに腕を回すことができれば、下までぐるりと半周させましょう。
◆首の筋肉をほぐすストレッチ
1:まっすぐな姿勢で座り(椅子でも構いません)、片手で反対側の耳のあたりを押さえたら、息を吐きながら首を傾けていきます。手を無理に押しつけず、手の重みで自然に傾けるようにしましょう。
2:反対側も1と同様におこないます。気持ちよいと感じるところまで伸ばしましょう。
3:左右がよく伸びたのを感じたら、今度は両手を頭の後ろで組み、ゆっくりと息を吐きながら首を前に倒していきます。このときも、手の重みで自然に倒れるようにしてください。
どのストレッチも、大人も子どもも試せるものばかり! 首や背中を伸ばすことは、肩こりや腰痛に悩まされる大人にはもちろん、成長期の子どもにとっても大切なようです。伸ばすと気持ちのよいストレッチなので、毎日の習慣としてコツコツ続けましょう!
(取材・文:富永明子)