お年玉への意識は親子でズレ
まずは、お年玉について興味深い調査を発見したので紹介します。三井住友カードが2017年12月に発表した「お年玉に関する親子意識調査」によると、親が妥当と考える金額と子どもがほしいと思っている金額に差があるのだそう。
【親が妥当だと考える金額】
1位:5000円以下…38.1%
2位:5000~1万円…31.9%
3位:1万~2万円…13.6%
【子供がほしい金額】
1位:5000~1万円…30.1%
2位:5000円以下…23.9%
3位:2万~3万円…17.3%
親が妥当だと考えるお年玉の平均金額は1万2969円だったのに対し、子どもがほしいと思っている平均金額は2万978円。約8000円の差があるそうです。

必要と思っていても、実践できていない親は多い
さらに、子どものうちから金銭教育が必要だと考えている親は95.1%もいる一方で、実際に行っている親は22.3%、そのうち「何を教えていいかわからない」親は17.7%との結果も出ています。
実際、ネット掲示板でも子どもの金銭教育について相談する投稿も見受けられますが、その投稿に寄せられたコメントを見ると、「幼いころからおこづかい制にする」という人は少なくありません。一般的に幼少期は必要なときに必要なだけ親が出してあげることが多くなるため、それを子どもが利用したり、必要以上に渡すようになったりすることがあり、金銭感覚が鈍くなるのではということのようです。
また、自身の幼少期の経験から「おこづかい帳」をすすめる声も。きちんと使った分を記入していくことで、決められた金額の中でやりくりすることが身についたとのコメントも添えられています。
少し遠回りになるかもしれませんが、お金を稼ぐには仕事をしなければならないということを教えるために基本のおこづかいとお手伝い1回につきプラスαという方法を合計の上限を定めたうえで実践する人もいました。
とはいえ、やはり家庭ごと、本人の性格によって異なると考える人は多いようなので、「いつ・どこで・何に・どのくらい」使ったかを書き出させる、報告させるなどしてまずは子どもの浪費傾向を見極めるところから始めるとよさそうです。
(文・山手チカコ/考務店)