メールが唯一のコミュニケーション
青春時代をガラケーと過ごした人なら、必ずと言っていいほどやっていたことが「センター問い合わせ」。今のスマホのように、メールが届いたら即座に通知が届かなかった時代、恋人や親友など、返事が待ち遠しい人からのメールを一刻も早く受け取るために、自分からメールが届いていないかチェックをする機能として「センター問い合わせ」機能がありました。
ネット上でも、「好きな人とのメールが途切れて何度もセンター問い合わせするときのあの気持ち」、「中学生のとき好きな人からメール返ってこなくてセンター問い合わせ100万回くらいしてた」といった思い出が多く語られています。
また、LINEもなく、SNSもほとんどなかった時代では、メールがコミュニケーションの主役。自動で件名についていく「Re:」の返信記号がどんどん増えていくのが楽しみでした。「ガラケーだとメールのやり取りが続くとRe:←って文字が並ぶんだよね〜あれが多く並ぶのうれしかった…」と、会話が盛り上がっている度合いをRe:の数ではかっていたようです。

ケータイはデコる物
現在の液晶が大きいスマホと比べて、ガラケーは本体のごく一部が液晶となっているだけ。そこで、アンテナを大型の物や光る物に取り替えたり、大量のストラップを取り付けたりしていた人も多かったはず。
そして、見えないところでは電池パックのフタの裏に、大切な人とのプリクラを貼るのが、学生たちの間では当たり前でした。
着メロは使い分け!
ガラケーと言えば着メロを思い出す人もいるのでは? 着メロは自分で楽譜を入力することもできたため、着メロを自作したり、最新の流行曲を入力するために、着メロ用の楽譜を集めた本が出版されていたりもしました。
自分好みの曲をたくさん入れられたため、人によって着メロを変えて、小さい液晶を確認せずに、誰からの着信かわかるようにしていた人も多いようでした。「彼女とか好きな人の着メロ、仲いい人たちの着メロとか変えてたな〜懐かしい。 彼女からの曲流れると速攻返信してたな〜」と、メールも相手によって着メロを使い分けていた人も。
二つ折りタイプが流行し、みんなが意味も無くぱかぱか閉じたり開いたりして暇つぶしをしていたり、今となってはかなりシンプルなアプリでゲームを楽しんだりと、限られた機能の中で、さまざまな文化が生まれては消えていきました。みなさんはガラケーと、どんな思い出がありますか?
(文・姉崎マリオ)