「そういった悩みを抱えている場合、ぜひ取り組んでいただきたいのが、夫婦で『ライフプラン』を立てること。まずは『家を買うか・買わないか』『今の家は終の棲家なのか』『子どもをどんな学校に通わせたいか』など、具体的に夢や希望を思い描いた将来計画を立てましょう。そのうえで、それを叶えるために、いつまでにいくら貯める必要があるのか考えることが大切です」
こう教えてくれたのは、エフピーウーマンのファイナンシャルプランナー、高山一恵さん。
その際大切なのが、「夫婦で価値観のすり合わせをすること」だ。実はこれが意外と難しい…。
「例えば、子どものお稽古事の費用がかさんで、家計を圧迫してしまっているケースがよく見受けられます。それが夫婦の共通の目標なら、まだ良いのですが、一方が『そんなにかけなくても…』と思っていると、夫婦仲が破綻する原因になります」(高山さん、以下同)
夫婦の価値観のすり合わせに、何かコツはあるのだろうか?
「実は、奥さんが一方的に『○○して』と言うことが多く、ダンナさんに対し『あなたはどうしたいの?』と聞くことが少ないのです。ダンナさんにも問いを投げかけ、一体どうしたいのか要望を聞きだしましょう」
また、お金に関する夫婦の話し合いは、とかく「削減」一辺倒になりがち。すると、男性はどんどんテンションが下がってしまう。
「男性は、目標があれば頑張れるもの。ただ『削減』を提案するよりも、実現したい目標に対し、どう行動に移すかを前向きに捉えると、自然にモチベーションが上がって、頑張って協力してくれるようになりますよ」
ちなみに、長い人生を考える上で、もう一つ忘れてはいけないのは、男女の平均寿命の違いだ。
「同い年で結婚した場合、統計的には女性は男性より8年長く生きることになります。夫が亡くなった後、8年間独り身で暮らすことも念頭において、ライフプランを組み立てましょう」
二人が互いに長く楽しく過ごせるよう、これを機会にライフプランを一緒に話し合ってみては?
(田幸和歌子+ノオト)