Q:出発前に確認しておくべきポイントは?
A:「大人でも、海外では体調を崩しやすいもの。子どもは大人よりも抵抗力が弱いので、現地の衛生状況や流行っている病気の有無、万一の場合の医療体制などを事前に調べておくのが旅計画の基本です。各種予防接種が済んでいない赤ちゃんは、特に注意が必要です。
そして、出発前には海外旅行傷害保険に加入しておきましょう。自費での診療は、予想外の高額になることが考えられるからです。海外旅行傷害保険は空港でも加入できますが、事前に加入しておけば、自宅を出発した時点から補償の対象となります」
Q:現地で病気やけがをしたとき、どうすればいい?
A:「海外旅行傷害保険やクレジットカード会社の案内書などにある、日本語が通じる現地緊急連絡先に電話をして、病院を紹介してもらいましょう。緊急時はパニックになり、連絡先がすぐに見つからないことや、国番号の要不要に迷ってしまうことが考えられるので、万一の事態に備えて携帯電話に緊急連絡先を登録しておくと安心です。なお、帰国後に現地で立て替えた治療費の請求が必要となるので、領収書類はきちんと保管しておきましょう」
Q:現地でクスリを買って飲ませても大丈夫?
A:「現地のドラッグストアに行けば薬は手に入りますが、欧米人の子どもとは体格も違いますし、外国語の説明書きがしっかり理解できないまま子どもに飲ませるのは、避けた方がいいですね。子どもと一緒に海外に行くなら、子どもが普段から飲んでいる日本の薬を持参するのが賢明です。熱を出しやすい子どもには、額に貼るタイプの冷却シートも持参しておくと便利。子どもに持病があれば、英語の診断書も用意しておきましょう。ビーチリゾートに出かけるなら、熱中症対策や日焼け対策もお忘れなく」
Q:クレジットカードの保険が使えるのでは?
A:「『クレジットカードの付帯保険があるから大丈夫』という安心は禁物です。カードの種類によっては、旅行費用をそのカードで支払った場合にしか適用されない場合があるからです。補償額や適用範囲もカードによってさまざまです。事前にきちんと確認した上で、海外旅行傷害保険に別途加入すべきかどうかを判断しましょう」
慣れない旅先で、体調を崩してからあれこれ調べるのは大変です。いざというときのために、事前の準備をしっかりして出かけましょう。
(やまもとさくら+クレッシェント)