【浴室掃除】落としにくい黒カビの予防と落とし方をプロに聞いた

第2回 究極の時短?掃除しない掃除術
1日の疲れをリセットしリラックスできる空間であるはずの浴室。でも、気持ちよく使えるような衛生的な空間に保つには掃除が大変。そもそも、掃除の労力を減らせる方法ってないの? ハウスクリーニングのプロである「おそうじ本舗」の尾崎真さんにうかがった。

浴室の大敵 黒カビを生やさないようにするには?

まず浴室の掃除といえば、落ちにくく困るのが黒カビ。そもそもカビを生やさないようにするにはどうしたらいい?

「浴室を使用した後、いかに湿気をなくすかがカビを防止するポイントです。浴室から出る前に暖かいシャワーで浴室全体を流し、その後冷たいシャワーで壁面や床を流すと浴室の湿度が一気に下がって湿気が抜けるため、カビが生えにくくなります。また換気扇を回したり窓を開けたりするなど、換気をするといいでしょう。湯船にお湯を残す場合は湯気を遮断するために、蓋をすることを忘れないでください」(尾崎さん 以下同)

それでもうっかり黒カビを生やしてしまうことも…。

「この場所のカビはいきなりカビ除去スプレーをかけても完全に除去できません。浴室のカビは生えた場所に石けんかすや皮脂汚れが付き、またその上にカビが生え、さらにその上に石けんかすや皮脂汚れ、水あかが付着して…というように汚れがミルフィーユ状の層になっています」

そんなに…! 効率的にカビを除去するには、どうしたらいいの?

「まず、カビの上に乗っている汚れを浴室用洗剤で落としてから、カビ除去剤を塗布して掃除しましょう。さらにカビ除去剤を塗布した後にラップを張り付けると液剤が流れず、しつこいカビ汚れに効果的です。水でしっかりカビ除去剤を流したら、浴室用の洗剤で洗ってください。このとき、カビ除去剤とほかの洗剤が混ざらないように気をつけましょう。また、カビ除去剤を使う際は換気をすることを忘れないでください」

また気づきにくい上、カビの温床になりやすいのが天井と浴槽の側面にあるエプロン部。こうした部分もこまめに手を入れることが、浴室掃除の手間を減らすための攻略ポイントなのだとか。

ちなみに、鏡や蛇口、浴槽のへりに付着する白い水あかは、最後に浴室を使った人がワイパーで毎日水を切るだけで付かなくなる。ワイパーは100円均一で売っているものでいいそうだ。

浴室を掃除するママ

効率的な浴室掃除の方法は?

尾崎さんによれば、家庭でしがちな浴室掃除に間違った方法があるのだとか。

「床や浴槽などから浴室の掃除を始める方が多いようですが、どんな場所でも上から下へ行うのが掃除の基本。掃除をすると、水や洗剤が流れ、汚れが落ちていきます。順番が逆だとせっかく掃除をしても、汚れが残っている可能性があります。浴室の掃除は天井→壁面→浴槽→床の順番が効率的です」

ちなみに、プロに依頼したほうが圧倒的に違うことってあるの?

「浴室はプロと素人で圧倒的に差が出る場所です。年に一度はエプロンの内部や壁など、浴室全体の汚れをリセットしてあげると毎日の掃除が楽になります」

例えば、エアコンの分解洗浄と洗濯機の分解洗浄もプロにしか丸洗いができない場所。できれば1年に一度、最低でも2年に一度はプロに掃除を頼んだ方がいいのだとか。場所によっては定期的にプロが入ることで、毎日の掃除の手間がグンと減るため、浴室掃除も検討するのがおすすめだ。
(取材・文:石水典子 編集:南澤悠佳/ノオト)

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お話をお聞きした人

尾崎真
おそうじ本舗 ハウスクリーニング商品開発
おそうじ本舗 ハウスクリーニング商品開発 尾崎真さん ハウスクリーニングや店舗・オフィスのクリーニング、家事代行サービスを行うおそうじ本舗の商品・サービス開発責任者。国家資格ハウスクリーニング技能士。掃除に関する講習の講師や、様々なテレビ情報番組に出演。専門家としての技術や知識を活かしつつ、家にあるものでできる掃除を簡単なコツに落とし込んで紹介する。
おそうじ本舗 ハウスクリーニング商品開発 尾崎真さん ハウスクリーニングや店舗・オフィスのクリーニング、家事代行サービスを行うおそうじ本舗の商品・サービス開発責任者。国家資格ハウスクリーニング技能士。掃除に関する講習の講師や、様々なテレビ情報番組に出演。専門家としての技術や知識を活かしつつ、家にあるものでできる掃除を簡単なコツに落とし込んで紹介する。