どうもこんにちは。「色気がない」と言われ続けウン十年、キシダチカです。

みなさんは「色っぽいね」と言われたことありますか？

私はね、まっっっったくないんですよ！

大人になれば自然に出てくるものだと思っていたのに、待てど暮らせど顔を見せない色気とやら。

おそらくこの貧相な身体と落ち着きのなさが原因だと思います。マッチングアプリ用の写真選びに難航した大部分もきっとこの2つのせい。

じゃあ色気のある身体って……？

温泉もプールも苦手な私は、他人の身体を見る機会なんて滅多にないので、「これはプロの裸を観に行くしかない」と考え、ストリップ劇場へ行く決意をしたのでした。

そんな私の安易な考えに付き合ってくれたのは作家友だちのふたり。三度の飯より女性の脚が大好きな絵描きのコウちゃんと、執筆活動をしながら夜はクラブイベントへ繰り出しDJをしている文学系パリピのえりちゃん。

今回はえりちゃんのお友だちオススメのストリップ劇場へ行ってきました。

豪雨の中、女3人で劇場に到着。入り口から女の子のポスターがちらりとこちらを覗いています。券売機でチケットを購入し、いざ入場！

ロビーでは、すでにお客さんが慣れた様子で列を作り開場を待っていました。ここにいる人たちみんな土砂降りの今日、女の子の裸を見るためやってきたドスケベ戦士なのかと思うと、勝手に芽生える仲間意識。

しばらく待っていると前の回が終わったお客さんたちがぞろぞろと出てきました。みんなの顔が恍惚としている……！　いったい中で何が起こっていたというの？

恐る恐る会場内に入り、席に座ると暗転。ズンドコ響き渡る音楽とともにキラキラのお花とフリルがあしらわれたドレスを着た女性が現れました。KAWAII～～～！！！！　花びらを客席に散らしながらこちらに向かってきます。え、お姫様？？

そして音楽にあわせパフォーマンスをしながら一枚、また一枚と衣装を脱ぎ始めるお姫様。どんどん薄着になる姿にドキドキが止まりません。そして最後の一枚がはらりと床に落ち、とうとう待ち望んでいた身体があらわになります。

本当に見てもいいのかな？　と、ゆっくりステージに目をやると、重力を一切感じさせない胸とお尻。目の前にいるはずなのに美肌フィルターをかけたような白くてなめらかな肌。どこを見ても美しく、日本昔話によく出てくる「天女じゃ～～～！」というシチュエーションはまさに今、目の前で起きていることを指すんだなあ……と、夢心地で考えていました。

衣装を脱いで裸になったというよりも、本来の姿に戻ったと言う方がしっくりくる身体とパフォーマンス。エロというより、もはや芸術的で私は大感動。気が付けば泣いていたのです。

一人目の演目が終わると、次は扇子を片手に和装のお姉さんが登場。脱ぐのが難しそうに見える着物も音楽に合わせ華麗に脱いでいきます。

あらゆるポージングを披露してくれるのですが、とにかく筋力がすごい！　裸という何も誤魔化せない状態で360度どこから見ても美しすぎる姿に、会場から沸きあがる拍手。その後も次から次へと女の子が現れ、さまざまなコンセプトでパフォーマンスをしてくれました。

幕間になると「撮影会を始めます」とアナウンスが。すると女の子たちの前にお客さんがぞろぞろと並び始めました。撮影会ってなに……？

参加したいけどシステムがよくわからなかった私は、撮影を終えニコニコ笑顔のおじさまを捕まえ、詳しいシステムを教えてもらいました。

どうやら500円支払うと女の子を好きなポーズで撮影するか、一緒に2ショット撮影ができるらしい。最初のお姫様と2ショットを撮りたかった私は財布を握りしめ、お姫様の列に並びます。パフォーマンスが感動したことを伝え、無事に2ショットを撮ってもらうことができました。

教えてくれたおじさま、ありがとう。師匠と呼ばせてください。

帰り道、私たちは女体美への興奮を語らいつつ「本当にいいもの見たな～」という感動で胸がいっぱい。

そんな多幸感で満ちている時に、コウちゃんの放った「帰ったらお風呂で現実を目の当たりにするか～」という恐ろしい言葉で現実に引き戻される私とえりちゃん。

そうだった、嫌でも自分の裸を見なければいけない今日最大のミッションが残っているんだった……。真顔でポテトを貪りながら「ストレッチ　簡単」と検索しはじめる私たちなのでした。


（キシダチカ＋ノオト）