ちょっと不思議な生き物たちの世界を描く、コミカルでかわいいイラストがTwitterで話題になっています。

こちらの作者はイラストレーターのmisato.さん（@misato08280）。インタビューを通してmisato.さんの生み出すキャラクターの魅力に迫ります。

──はじめに、簡単な自己紹介をお願いします。

「初めまして、misato.です。主に動物のイラストレーション、アニメーションを制作する活動をしています」

──misato.さんのイラストには、たくさんのコミカルでかわいい動物たちが登場しますよね。イラストのアイデアはどういう風に生まれるのでしょうか。

「日常の中、例えば普段通る道や言葉遊びなどで、気付いたことや見つけたもの。それに対して『なんでこうなっているの？』『こうだったらおもしろいかも？』というところからスタートしています。そこから動物にあてはめて考えることが多いですね。逆に、動物の特徴から、アイディアを思いついて描くこともあります」

──こちらのイラストは、命を吹き込まれたうさぎが、今にもいきいきと紙の上を走り出しそうですよね！　misato.さんがアイデアを生み出す際に大切にしていることはありますか？

「『普通』とか『当たり前』という考えをできるだけ持たないこと。当たり前と思い込んでしまうと、一方からしかモノが見えなくなってしまい、アイディアが広げられなくなってしまうので。こうかもしれないという想像の中から、楽しみながら生み出すようにしています」

──イラストを描いていこうと思ったきっかけは何だったのですか？

「実家のトイレが新しくなって、トイレから音消しとしてオーケストラの音楽が流れたことがあったんです。その時、一瞬にしてトイレが壮大な空間になったように感じて（笑）。まるで、オーケストラの真ん中で、お尻丸出しで座っている、なんとも奇妙な気分でした。

その感動をイラストにして、言葉を添えてSNSにアップしたところ、たくさんの『いいね！』をもらえました。自分の想いやイメージを絵で表現するおもしろさや、アウトプットしない限りそこで終わってしまうということに気付いたんですよ。そこから、思いついたものや気付いたことは絵にしていこうと思いました」

──最初は動物ではなく人間だったのですね。

「そうなんです。でも実は人間を描くことは得意ではなかったので、その代わりとして動物のキャラクターが生まれました。今では、その動物たちの特徴を生かしたイラストを描くように心がけています」

──misato.さんのイラストには特にねずみがたくさん登場しますよね。

「ねずみが登場するのは、視点の面白さからですね。実際にねずみの視点になれるわけではないので、こう見えてるかもしれない、これってどう見えるのかなという想像が広がって。考えるのも描くのもとっても楽しいです」

ねずみにとっては小さな水たまりも、空や海のよう。一緒に冒険に出かけたらきっと怖くなんてない！　そんなねずみの世界を考え始めたら、わくわくしちゃいますね。

──今までたくさんの反響があったかと思いますが、特に印象に残った反響はありますか？

「私のイラストに憧れて同じ大学を受けたと言ってくれた方がいたことですね。自分の作品が、誰かの人生のひとつのきっかけになったのは、とてもうれしかったです。

あとは、イラストを模写してくれる方もいらっしゃいました。私も憧れの方の絵を模写して勉強したり、何かを得たりすることが多いので、ありがたかったです」

──misato.さんのお気に入りのイラストを教えてください。

「そうですね……。やはり寿司ネタとねずみの似顔絵屋さんは、今の私を作ってくれた作品なので、生まれてきてくれてありがとうって思ってます」

──今後misato.さんがチャレンジしてみたいことはありますか？

「本を出してみたいです。今、自分の作品は、SNSなどのインターネット環境でしか見ることができないので、自分の作品が手にとって見ることができるというのは憧れます。あとは、個展を開いてみたいですね」

──最後にアリシー読者にメッセージをお願いします。

「ささやかなことでも、何かに気付いたり、ふと思いついたりしたことがあれば、その想いを大切にしてもらえたらなと思います」

現在、misato.さんのLINEスタンプも好評発売中！　キャラクターのコミカルな動きが魅力ですよ。どんな動きをするのかは、ぜひみなさんの目で確かめてみて。

ただかわいいだけじゃない、たくさんのことを考えさせてくれるmisato.さんのイラスト。不思議な動物たちの世界をあなたも覗いてみませんか？

画像提供／misato.
（c）misato.／（c）GSJ

（伊東ししゃも＋ノオト）