Twitterで人気のマンガ「はぐちさん」を知っていますか？　

はぐちさんは働く女子・八千代と暮らす謎の生物です。いつも八千代に寄り添っているのはわかったけど、いったいどういう生き物なの？　正体が気になったので、作者のくらっぺさん（@ qurappe）に聞いてみました！

──まずはくらっぺさんのプロフィールを教えてください。

「はじめまして、くらっぺと申します。学生のころからインターネットで漫画を公開し始め、同人活動を経て、2013年にコミックリュウで漫画家デビューしました。Twitterで不思議な生き物・はぐちと八千代の共同生活を描いた『はぐちさん』を公開していたところ、祥伝社のフィール・ヤング様から声をかけていただき、現在連載中です」

──ずばり「はぐちさん」ってどんな生き物なんでしょうか？

「優しい生き物です。無理すると何にでもなれます。はぐちの両親が『パパとママの思い出を一緒にしてまぜまぜコネコネした結果、生まれた』と言っていました。なので、パパとママ、はぐちがこれまでに関わった人々との思い出の塊なんだと思います」

──なんと思い出の塊が生き物になっているのですね！　ちょっと予想外でびっくりしてしまいました。ちなみにモデルになった生き物や人物はありますか？

「モデルは特にいませんが、声はポケットモンスターのニャース役である犬山犬子さんのイメージです。はぐちは、世界中を旅した経験があるという設定です。犬山犬子さんの『ニャースのうた』という曲を聞いた時に、その光景が浮かびました。それ以来、自分の漫画を読み返す時はなんとなく犬山さんの声のイメージで再生されますね」

基本的に優しいけれど、時々暴走することも。超ノリノリの子守歌に眠気も吹き飛びそうです（笑）。

──はぐちさんと八千代の関係はなんなのでしょう？　ペットではないですよね？

「最初はただの家の主と居候の関係でした。友だちや相棒のようでもあり、ペットのようでもあり、でもなぜか妙に他人行儀な時もあります。作中で、はぐちと八千代ってあまり触れ合わないんです。犬や猫のように抱きしめないし、頭をなでることもない。でも、いつも話を聞いたり、悲しい時はそばに寄り添ったりしています。物語が進むにつれ、そんな不思議な複雑な関係になっています」

──はぐちさんは八千代以外の人にも見えてるんですよね？

「もちろん他の人にも見えています。単行本にはそういったエピソードもたくさん載っていますので、読んでみてください！」

──実は単行本が既に発売されているはぐちさん。気になる方は書店をチェックしてくださいね。ところで、くらっぺさんがお気に入りの作品はどれでしょうか？

「季節の感じや、時間帯ごとの空気の中にある何とも言えない感覚をうまく抽出できた作品が描けた時はとても安心します。なので、『時間帯』という作品がお気に入りです」

──夜中と明け方の境目の空気感が素敵な「時間帯」。寂しさと開放感のバランスが絶妙ですね。ちなみに反響の多かった作品はどれになりますか？

「今までで一番反響が多かったのはおそらく『6月を倒しにいく』ですね。たくさんRTしていただいて、とてもうれしかったのを覚えています」

このノリにつきあってくれる同居人は貴重！　朝食にさらっとパンケーキを焼いてくれるはぐちさんは、やっぱり優しいですね。

──今後の活動予定を教えてください。

「できるだけTwitterのマンガを更新したいです。最近、目標にしていた毎日更新ができていないので……。また、マンガ以外でも自分のできる範囲ではぐちさんの世界を表現できないものかな、と常に思っています。同人活動もいずれ再開したいですね」

──最後に読者へのメッセージをお願いします。

「いつもコメントやイラストなど本当にありがとうございます。寂しい夜、疲れて何もできない時、はぐちが隣で寄り添ってくれるようなマンガを描いていけたらと思います。10月6日に『はぐちさん』4巻が出るので、そちらもよろしくお願いします」

描き下ろしもある新刊は要チェック！　今後のはぐちさんがどうなっていくのか気になった方はくらっペさんのTwitterをチェックしてみてくださいね。


＜画像提供＞くらっぺ

（田中いつき＋ノオト）