●「刑務所に戻ったほうがまし」そんな声もでかねない
戸惑いは全国に広がっている。
九州の更生保護施設の関係者は「法務省が予算取りに失敗したようだ」と指摘し、危機感をあらわにする。
「就職活動や労災の申請など社会復帰に必要な準備をするのに、多くの入所者は2カ月では足りない。身元引受人がいない人や『仕事を頑張ろう』と思っている人ほどきつくなる。何も準備できないまま施設を出ることになれば再犯するしかない。この状況を受刑者が知ったら、『出所しても刑務所に戻ったほうがましだ』と考える人もいるかもしれない」
関係者によると、過去にも年度末に国が委託費を制限することはあったというが、年度半ばにこうした状況になっているのは異例だという。
委託費の有無にかかわらず、出所者の立ち直りを最後までサポートしようとする施設ほど費用の持ち出しが発生する事態が想定されるため、運営継続が困難になる恐れもある。
国が掲げる立ち直り支援の理念が、いま現場で揺らいでいる。

