両親の離婚、中学卒業後に就職…《横山裕》“壮絶な生い立ち”から学ぶ、困難を乗り越える力「レジリエンス」とは?

両親の離婚、中学卒業後に就職…《横山裕》“壮絶な生い立ち”から学ぶ、困難を乗り越える力「レジリエンス」とは?

横山裕“壮絶な生い立ち”

 8月31日午後8時45分、日本テレビ系「24時間テレビ48―愛は地球を救う―」でSUPER EIGHTの横山裕さんが子ども支援マラソンを完走し、東京・両国国技館でゴールを迎えました。

 チャリティーランナー就任にあたり、「自身の子ども時代を振り返り、今、支援が必要な子どもたちを支援したい」と決意を語った横山さん。多忙な日々の合間に走る練習をする姿とともに、彼の壮絶な半生に大きな注目が集まりました。

 本記事では、横山さんの生い立ちから、困難を乗り越える力「レジリエンス」について心理学的視点で解説します。

 横山さんは、3歳のときに両親が離婚し、母親に引き取られます。5歳のときに母親が再婚し2人の弟もできましたが、義父にはなじめず、経済的にも苦しい生活を送りました。中学卒業後は家計を支えるために進学せず、建設会社に就職。ジャニーズJr.の活動と両立してきました。

 ところが、しばらくして母親ががんを患い、義父とも離婚します。経済的な困窮から、弟2人は一時的に児童養護施設に預けられました。母親は横山さんが29歳のときに急逝。さらに、上の弟が母親の死のショックで記憶を失ったのを機に、生まれ育った大阪市で家を借りて弟を呼び寄せ、3人で暮らしました。

 横山さんは、父親代わりとなって弟の面倒を見るとともに、2人の生活費や学費のために必死で働き続けました。彼の支えで、上の弟は記憶が回復した後2016年に結婚し、下の弟も税理士になる夢をかなえています。横山さん自身も努力を重ねて23歳で関ジャニ∞(現・SUPER EIGHT)としてデビューし、歌手・俳優など幅広く活躍する国民的スターとなりました。

 そんな想像を絶する半生でも、横山さんは自分の境遇を悲観していません。「大丈夫や、何とかなる」と楽観的に考え、子どもたちに愛情を注いだ母親の存在や2人の弟とのめぐりあわせに感謝してきたと語っています。

横山裕さんから学ぶ「レジリエンス」とは?

 横山さんが持つ「困難に適応し、乗り越える力」は、心理学用語で「レジリエンス」といわれています。もともとは「外からの力によって変形後、元の形に戻ろうとする力」をさす物理学用語でした。1970年代から心理学においても研究が始まり、「精神的回復力」という概念で用いられるようになりました。

 人は、困難を経験すると一時的に精神的健康度が下がることがあるものの、時間の経過とともに回復します。ところが、数々の研究から、同じ逆境に直面しても回復・適応できる人とそうでない人がいる事実が明らかになりました。

 困難を経験しても回復・適応できる人、すなわちレジリエンスが高い人には、以下のような強みがあります。

(1)物事を多面的にとらえ、楽観的に思考できる
(2)自分の思考や感情をコントロールできる
(3)環境の変化に柔軟に対応できる
(4)周囲と良好な関係を構築できる
(5)状況を悪化させている要因を見つけ、解決に向けて行動できる

配信元: LASISA

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