ギランバレー症候群とは、風邪・胃腸炎などのウイルス感染をきっかけに起こる病気です。進行性の病気なので、重症化すると命に危険が及ぶこともあります。
ギランバレー症候群は、体を動かす神経・感覚を伝える神経が障害される病気で、手足の力の入りにくさ・しびれなどの症状から見つかるケースが多い病気です。
そんな誰にでも起こりうる、ギランバレー症候群の予防などについて解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「ギランバレー症候群」の症状・原因はご存知ですか?』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
五藤 良将(医師)
防衛医科大学校医学部卒業。その後、自衛隊中央病院、防衛医科大学校病院、千葉中央メディカルセンターなどに勤務。2019年より「竹内内科小児科医院」の院長。専門領域は呼吸器外科、呼吸器内科。日本美容内科学会評議員、日本抗加齢医学会専門医、日本内科学会認定医、日本旅行医学会認定医。
ギランバレー症候群で気をつけること

ギランバレー症候群は完治する病気ですか?
ギランバレー症候群は、筋力低下などの症状が出現してから4~6週でピークに達し、ゆっくりと回復に向かいます。
完治することがほとんどですが、約2割の患者さんに後遺症が残っています。
再発の可能性はありますか?
ギランバレー症候群が再発することは稀です。
しかし、完全に回復した後に筋力低下などの症状が急に出現する場合もあります。
予防法があれば知りたいです。
ギランバレー症候群は、上気道感染などのウイルス感染を契機に発症することがほとんどです。
風邪を引かない・胃腸炎にならないために、日頃から手洗い・うがいなどの感染対策を徹底しましょう。
ギランバレー症候群の治療が遅れると、様々な合併症を引き起こし、命に関わる場合があるので、症状があれば早めに医療機関を受診してください。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
今回の記事を読んで、ギランバレー症候群かも?と心配に思った方は、まずはお近くの脳神経内科を受診しましょう。
ギランバレー症候群以外にも、末梢神経障害を引き起こす病気や筋力低下が起こる病気がいくつかあります。症状をみて必要があれば、大きな病院へ繋いでもらえます。
また、ギランバレー症候群を予防するためにも、日頃から手洗い・うがいなどの感染対策を徹底しましょう。
編集部まとめ

ギランバレー症候群は、自己免疫性の末梢神経障害です。風邪・胃腸炎などのウイルス感染をきっかけに、手足のしびれ・筋力低下で発症し、進行性の経過をたどります。
ギランバレー症候群は、誰にでも起こりうる病気で、重症化すると命に関わります。ギランバレー症候群を予防するため、手洗い・うがいなどの感染対策を徹底しましょう。
入院して治療を受ければ、4~6週以降に回復し、元の生活に戻れる病気です。今回の記事を読んで、ギランバレー症候群に当てはまる症状がある方は、お近くの脳神経内科の受診をおすすめします。
参考文献
ギラン・バレー症候群総論|日本神経学会
ギラン・バレー症候群臨床的事項|日本神経学会

