キャッシュレス時代こそ要注意!災害時に役立つ「お金の備え方」

キャッシュレス時代こそ要注意!災害時に役立つ「お金の備え方」

備え① 日常的に少額の現金を持ち歩く

普段まったく現金を持ち歩かない生活は、災害時に非常に危険です。たとえ千円札数枚でも、手元にあるのとないのとでは大きな差があります。特に災害時には、お店側がお釣りを用意できなくなることがあるため、五千円札や一万円札では使いにくく、千円札の存在が大きな意味を持ちます。

私がおすすめしているのは、千円札を2〜3枚と、小銭を少し持ち歩くことです。スマホケースのポケットや、普段持ち歩いているポーチの中に入れておくと、いざという時に役立ちます。さらに小銭は、公衆電話で家族に連絡する際に便利。携帯電話が使えない状況に備え、公衆電話用の10円玉を数枚入れておくと安心です。


普段の持ち物に、非常用の千円札を数枚入れておくと安心です

また、この現金は「非常用」として意識して持つことが大切です。日常の買い物でうっかり使ってしまわないよう、あえて取り出しにくい場所にしまっておくとよいでしょう。

備え② 防災バッグに「災害用の財布」を準備

防災用品のひとつとして、現金をまとめた「災害用の財布」を用意しておくことも欠かせません。中には、千円札を中心にした現金2万円程度と、100円玉や10円玉などの小銭を入れておきます。さらに、保険証や運転免許証、マイナンバーカードなどのコピーをセットにしておくと、避難所での本人確認や医療手続きにも役立ちます。乳幼児がいる家庭では、母子手帳のコピーも入れておくと安心です。

この「災害用財布」は特別な財布でなくても構いません。ジッパー付きの食品用保存袋でも十分機能します。防水性があるため、大雨や水害の際も安心です。もちろん、市販の耐火・防水ポーチであればより安全性が高まります。

防災バッグには、現金と身分証のコピーをまとめた『災害用財布』を準備

私自身は透明の袋に「現金」「身分証コピー」「緊急連絡先メモ」をまとめて入れ、防災バッグに常備しています。実際、避難所生活では身分証が必要になる場面が多く、現金と一緒に備えておくことの大切さを実感しました。さらに、子ども用の防災ポーチにも最低限の現金と身分証コピーを入れています。どこで被災するか分からないのが災害の怖いところ。保護者と離れた状況でも子どもが安心できるよう、備えを工夫しています。

配信元: 防災ニッポン