給食の「いただきます」は廃止すべき?
2025年10月下旬、X(旧Twitter)に投稿されたポストをきっかけに、給食前の慣習「いただきます」のあり方をめぐる議論が再燃しています。
投稿は、千葉県内の小学校で、宗教的配慮から「いただきます」の一斉唱和を「各自の判断で行う」形に変更したとされる事例を取り上げ、「日本の伝統文化を守りたい」と呼びかけたものです。このポストは瞬く間に拡散され、数日で累計3,000万回超の閲覧を記録。SNS上では「感謝の気持ちを奪うな」「多文化共生で当然」と、意見が真っ二つに分かれ、大きな論争に発展しています。
運用変更の事実はどこまで?
議論の発端となったのは、2023年頃に千葉県内の公立小学校で、イスラム教徒などの在日外国人児童への宗教的配慮として、「いただきます」の強制をせず、任意化したとされる事例です。
この情報はSNS上で大きく拡散していますが、文部科学省や千葉県教育委員会の公式発表で「全校で廃止」と明言された事実は確認されていません。現状では、この事例は一部の学校が在籍児童の状況に応じて、「一律の唱和を強制せず、各自の判断に任せる」という個別校の裁量で運用を変更した可能性が高いと見られています。
しかし、この学校側の「配慮」が、SNS上では「過度な配慮が日本の伝統文化を破壊する」という懸念として捉えられ、「伝統 vs 多様性配慮」という、現代的な対立構造の象徴として論争を巻き起こしています。

