
連続テレビ小説「あんぱん」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)で、ヒロイン・のぶを演じる今田美桜。自然な演技で話題のドラマや映画に次々と出演し、活躍の場を広げ続けている。本記事では、これまでさまざまな役どころを演じてきた今田の女優としての魅力を過去の出演作とともに紐解いていく。
■“福岡で1番かわいい女の子”として話題に、「3年A組」では光る演技を披露
16歳の時にスカウトされ芸能界入りを果たした今田。17歳でモデルデビューすると、愛らしいルックスから“福岡で1番かわいい女の子”と話題に。その後「罪の余白」(2015年公開)で映画初デビューを飾り女優を志すようになった今田は、活動拠点を福岡から東京へ移し、本格的な芸能活動を開始した。
そんな今田は、ドラマ「僕たちがやりました」(フジテレビ系、2017年放送)で連続ドラマ初のレギュラー出演を果たす。また、映画「カランコエの花」(2018年公開)で主演を務め注目を集めると、「花のち晴れ~花男Next Season~」(TBS系、2018年放送)などの話題作に次々と起用されるように。
エンタメ情報サイトの「2019年ネクストブレイクランキング」では女優部門1位に輝き、スタイルブックを発売したり、2020年CM起用社数ランキングの女性タレント部門で1位を獲得したりと、着実に知名度を上げていった今田。そして2025年には、“アンパンマン”を生み出したやなせたかしと暢の夫婦をモデルに描かれるNHK連続テレビ小説「あんぱん」にて見事ヒロインを勝ち取り、存在感あふれる演技で多くの視聴者を魅了している。
「あんぱん」ののぶ役もそうだが、笑顔が似合う王道ヒロインのイメージが強い今田。しかし「3年A組―今から皆さんは、人質です―」(日本テレビ系、2019年放送)では、ダーティーな役柄と絶叫も辞さない熱演ぶりを見せ、これまでの天真爛漫なイメージを良い意味で覆した。
菅田将暉演じる教師・柊一颯が、自殺した生徒の死の真相を解き明かすため、クラスごと人質に取って学校に立て籠る本作。今田が演じた生徒の一人・唯月は読者モデルをしており、クラスメイトの憧れの存在である一方、美貌と強い発言力で周囲を威圧する“裏番長”のようなポジジョンだった。
そんな唯月にスポットを当てた回では、彼女が半グレ集団と関わりを持っていることが明らかになり、クラスメイトから一斉に“生徒の自殺と関係しているのでは?”と疑惑の目を向けられる。動揺した彼女に柊が追求すると、「こうやって生きるしかなかった!」と絶叫。その際に今田が見せた大粒の涙を流す迫真の演技は、女優としての幅広い演技力を証明している。

■まさにハマり役…今田美桜が魅せるまっすぐなヒロイン像
その後もさまざまな作品に出演し、多種多様なキャラクターを巧みに演じ分けている今田。そんな彼女の女優としての魅力は、バリエーションに富んだ表情や大きな瞳を活かした目力にあるだろう。
それを印象付けるのは、彼女のドラマ初主演作となった「悪女(わる) ~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~」(日本テレビ系、2022年放送)。一目惚れした先輩社員に近づこうと、持ち前の明るさや元気でさまざまな困難を乗り越えていく痛快な“お仕事ドラマ”だ。
本作で今田が演じた麻理鈴(まりりん)は、やる気と根性があり、目の前のことを一生懸命頑張るキャラクター。上司にも怯まず立ち向かい、周囲の人々を次々と仲間にしていく魅力のある麻理鈴を、今田は屈託のない笑顔で純粋さを体現。また、時に子どものように泣きじゃくったり、誰かのために本気で怒ったりする“喜怒哀楽”が激しい一面も持ち合わせている麻理鈴だが、そんな彼女の心情を的確に捉え丁寧に演じている。
他にも、銀行内の悪事に真正面からぶつかる「花咲舞が黙ってない(2024)」(日本テレビ系、2024年放送)で、地位なし・権力なし・怖いものなしの主人公・花咲舞を演じた今田。舞は、相手が誰であろうと屈することなく、「黙りません!」という決め台詞を繰り出しながら信念を貫き、自分が正しいと信じることを強く主張するキャラクターだ。
そんな彼女をイキイキと、そして今田ならではの“圧”を込めて演じていた。今田が時折見せる強い眼差しは、悪事をはたらく相手に「お言葉を返すようですが」と反論する舞の芯の強さとマッチしているように感じる。そして端正な顔立ちや凛とした佇まいは、真っ直ぐで強気なキャラクターの魅力を最大限引き出していた。


■話し方や視線にこだわり、控えめな“悲劇のヒロイン”も熱演
はっきりとした強気な性格や明るく元気なタイプのヒロインが似合う今田だが、「わたしの幸せな結婚」(2023年公開)では、これまでとは打って変わって控えめな性格のヒロインを演じた。原作となったのは、日本最大級の小説投稿サイトで連載され、シリーズ累計発行部数が900万部を突破した同名小説。
ある宿命を持つ家系に生まれ、能力のなさや生い立ちにより家族から虐げられてきたヒロイン・斎森美世(今田)が、自分を愛してくれる男性・久堂清霞(目黒蓮)と出会い、新たな運命を切り開いていくストーリーとなっている。
気丈で笑顔溢れる役柄を演じることが多かった今田が本作で演じた美世は、感情を表に出せない控えめな性格。今田は素顔に近いナチュラルメイクで登場し、静かな話し声や左右に泳ぐ視線の動きなど、儚く憂いを帯びた“悲劇のヒロイン”を細部にいたるまで丁寧に表現した。
しかし、継母と異母妹から清霞との婚約を破棄するよう迫られた際は、これまでの控えめな性格から一変。内に秘める感情をはっきりと伝える芯の強さを見せる。恋をすることで自身の壁を打ち砕き、運命を切り開いていこうとする美世の姿を今田は迫真の演技で魅せ、観客の心を揺さぶりながら感動的なクライマックスへと導いている。
大きな瞳と凛とした姿を武器に、明るく前向きな役どころから悲劇のヒロインまでさまざまな役柄を巧みに演じ分ける今田。丁寧で細かな表現力を活かし、今後もさらに活躍の場を広げていくことだろう。
なお動画配信サービス・Huluでは、今田が出演する「わたしの幸せな結婚」を9月11日より見放題配信スタート。さらに、「僕たちがやりました」「3年A組―今から皆さんは、人質です―」「悪女(わる) ~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~」「花咲舞が黙ってない(2024)」などの出演作も見放題配信中。


