「血が止まらない」症状が特徴的な病気・疾患
ここではメディカルドック監修医が、「血が止まらない」に関する症状が特徴の病気を紹介します。どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
白血病
白血病は、血液を作る骨髄で芽球という悪性の細胞が増える病気です。正常な細胞を作れなくなり、白血球、赤血球、血小板が減ります。かさぶたの役割をする血小板が減ると、出血を起こしやすくなります。白血病の場合は早急に治療が必要です。血液内科を受診しましょう。
血友病
血友病は、止血に関わる凝固機能に異常が起こる病気です。性染色体のX染色体で異常が起こるため、XY染色体をもつ男性に発症します。女性はXX染色体をもち、発症はしませんが血友病の遺伝子をもつ保因者になります。遺伝する病気であり、近親者が血友病を指摘されている場合は、血友病であったり、保因者であったりする可能性があります。出血が止まらない場合は血液内科を受診し相談しましょう。
特発性血小板減少性紫斑病
体の免疫異常で、作った血小板が壊されてしまう病気です。止血に関わる血小板が大量に破壊され減少することで、血が止まりにくくなります。国の指定難病であり、重症である場合は国から治療費の補助が出る場合があります。
壊血病
ビタミンCは、体内で骨、皮膚、血管、靱帯などに必要なたんぱく質のヒドロキシプロリンの合成に必須です。これが欠乏すると組織間をつなぐコラーゲンが減り、血管が傷つき、出血しやすくなります。ビタミンCを数週間から数ヶ月摂取しないと出血しやすくなり、皮膚や歯肉から出血します。新鮮な果物や野菜を長期間摂取しないと発症します。食べ物やサプリメントでビタミンCの摂取が重要です。
「血が止まらない」の正しい対処法は?
まずはガーゼなどを傷口にあてて、圧迫しましょう。20~30分程度長時間圧迫を続けてください。また、出血している部位を心臓より高い位置にすることで、重力によって血流が落ち出血が減ります。出血している部分や周囲を氷袋などで冷却することで血管を収縮させ、出血を抑えることも有効です。
市販の止血パウダーが有効な場合もありますが、基本的には長時間の圧迫止血が最も有効とされていますので、圧迫で対処しましょう。
このような応急処置を行っても血が止まらない場合は、傷口が深い可能性があります。縫合などの処置が必要な可能性もあるため、医療機関を受診しましょう。

