「守るからね」母の物忘れが増えた夏。病院で知った現実と私の寄り添いの決意【体験談】

「守るからね」母の物忘れが増えた夏。病院で知った現実と私の寄り添いの決意【体験談】

母が認知症かもしれない……その不安は、父が亡くなった年から少しずつ現実味を帯びてきました。夏の暑さが落ち着くころ、母の様子がこれまでと違うと感じ、私はついに行動に移すことを決めました。

母の変化と不安な気持ち

父が亡くなった後、母は兄と2人で暮らしています。私は隣の市に住んでおり、車で小一時間ほどの距離。日々の様子を直接見ることはできず、電話やメッセージアプリで連絡を取り合う日々です。

その夏、母の話しぶりや物忘れが以前より増えた気がして、胸がざわつきました。しかし私自身も体調を崩していたため、すぐには行けず、翌月になってようやく母を脳神経外科へ連れて行くことができました。

CT検査で知った現実と医師の言葉

CT検査の結果、母の脳は思っていた以上に萎縮が進んでいました。モニターに映る画像を見た瞬間、胸が締め付けられるような思いがしました。

医師は「たしかに萎縮は進んでいますが、検査の結果は悪くありません。普段の生活がとても良いのでしょうね」と言ってくれました。

私は母の生活について説明しました。「母は兄をとても大切に思っていて、毎日の夕食には必ず肉や魚を取り入れています。料理番組をよく見て、畑仕事や掃除も欠かさず、『毎日忙しいのよ』と口にしています」と。

医師は頷きながら、「それがいいんです。離れて暮らしていても、毎日電話をしてあげてください。会話がとても大切です」とアドバイスしてくれました。

それから私は、毎日ビデオ通話で母の顔を見ながら話をするようになり、週に一度は必ず様子を見に行くようにしています。

配信元: 介護カレンダー

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