歯科治療の新たな選択肢として注目を集めるレーザー治療。痛みや不快感が少なく、治療後の回復も早いこの治療法は、ドリルの音や振動が苦手な方、歯科治療に恐怖心がある方にも安心して治療を受けられる選択肢となっています。そこでレーザー治療はどこの歯科医院でも受けられるか、費用についてを、江並歯科の江並先生に詳しく解説してもらいました。
監修歯科医師：
江並 大和（江並歯科）
日本歯科大学新潟生命歯学部卒業。日本歯科大学新潟病院研修終了。芦屋市および神戸市の歯科医院での勤務を経たのち、父の代から30年以上続く歯科医院を引き継ぎ、江並歯科を開院。患者とのコミュニケーションを重視し、「かかりつけの歯医者さん」として地域に根ざす。治療だけでなく、日常のケアや口腔健康の相談にも応じる。スタッフ一丸となって、通いやすく安心できる歯科医院を目指している。
編集部
レーザー治療は、どの歯科医院でも受けることはできるのでしょうか？
江並先生
専用の機器が必要なため、すべての歯科医院で受けられるわけではありません。また、その治療機器にも様々な種類があり、歯科医院によって使用しているレーザーの種類が異なる場合があります。したがって、治療を希望する場合は、事前に歯科医院に確認することをおすすめします。近年は、ホームページでその情報を掲載している歯科医院も多いので、そちらを確認するのもよいでしょう。
編集部
レーザー治療の具体的な費用の目安を教えてください。
江並先生
具体的な費用は、治療内容によって異なります。むし歯治療や歯周病治療、口内炎の治療などでは保険が適用でき、通常の治療費にくわえて180円から200円程度の費用が加算されます（3割負担の場合）。
編集部
保険適用外の治療についてはいかがでしょうか？
江並先生
歯ぐきの着色（メラニン）除去などは保険適用外となりますが、具体的な費用は歯科医院によって異なります。一般的な目安は数千円から数万円程度で、広範囲になるほど費用は高くなります。正確な費用については、受診する歯科医院にお問い合わせください。
編集部
そのほかに、レーザー治療に関して知っておきたいこと・注意点などがあれば教えてください。
江並先生
レーザー治療には多くのメリットがありますが、決して万能な治療ではありません。例えば、広範囲のむし歯治療の場合、レーザー治療だけだと時間がかかってしまい、かえって患者さんの負担を大きくしてしまうことがあります。また、むし歯が深いケースでは、レーザー治療を用いても痛みが生じる可能性があり、麻酔が必要になることもあります。このように、レーザー治療にも限界があることをよく理解したうえで、自身にとって最適な治療法を選択しましょう。
編集部
最後に、読者へメッセージをお願いします。
江並先生
レーザー治療は、患者さんにとって大きなメリットをもたらす治療法です。とくに、歯科治療に恐怖心を持っている方や、従来の削る治療に抵抗のある方、治療に不安を感じている方にとって、安心して治療が受けられる選択肢となるでしょう。ぜひ、お近くの歯医者さんでレーザー治療についてお問合せいただき、ご検討いただければと思います。
※この記事はMedical DOCにて＜歯科の｢レーザー治療｣ってどんなことができるの？ メリット・デメリットは？＞と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
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