「脳梗塞になりやすい人」の特徴はご存知ですか?なりやすい性格も医師が解説!

「脳梗塞になりやすい人」の特徴はご存知ですか?なりやすい性格も医師が解説!

脳梗塞になりやすい人の特徴とは?メディカルドック監修医が脳梗塞になりやすい人の特徴・症状・原因・予防法や何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状がある場合は迷わず病院を受診してください。

神宮 隆臣

監修医師:
神宮 隆臣(医師)

熊本大学医学部卒業。熊本赤十字病院脳神経内科医員、熊本大学病院脳神経内科特任助教などを歴任後、2023年より済生会熊本病院脳神経内科医長。脳卒中診療を中心とした神経救急疾患をメインに診療。脳神経内科疾患の正しい理解を広げるべく活動中。診療科目は脳神経内科、整形外科、一般内科。日本内科学会認定内科医、日本神経学会専門医、日本脳卒中学会専門医、日本脳血管内治療学会専門医、臨床研修指導医の資格を有す

「脳梗塞」とは?

脳梗塞は、脳の血管が詰まることで脳の血流が絶たれ、脳の細胞に血液が送られなくなり、さまざまな症状が現れる病気です。脳の細い血管が破れる脳出血、脳の太い血管にできたこぶ(脳動脈瘤)が破裂することなどで起こるくも膜下出血とあわせ、脳卒中と呼ばれています。
日本では年間10万人の方が脳卒中で亡くなっており、日本人の死因の第4位を占めています。
今回の記事では、脳梗塞になるリスクを高める要因や予防法について解説します。

脳梗塞になりやすい人の特徴

脳梗塞のリスクが高まるようなケースには、以下のようなものがあります。

血圧が高い

血圧が高い状態が長期間続くと、動脈硬化が進みます。すると、脳の血管が詰まり脳梗塞を引き起こしやすくなります。75歳未満の方で、心臓や腎臓の病気、糖尿病、抗血栓薬を内服しているような場合、130/80mmHg未満を目標の降圧が推奨されています。

脂質異常症である

アジアを含めた海外の研究では、高コレステロール血症は脳梗塞の発症リスクを高めると報告されています。日本人を対象とした研究では、アテローム血栓性脳梗塞の発症と、コレステロールとの間に特に相関関係があるとされています。アテローム血栓性脳梗塞とは、脳を中心とした動脈硬化との関連が強いタイプの脳梗塞です。特にコレステロールのなかでも悪玉コレステロールとして知られるLDLコレステロールの値が重要と示されています。LDLコレステロールが高い方は、下げるように食事や内服で治療しましょう。

心房細動がある

心房細動は、心臓の心房という血液をためる部分/部屋が小刻みに震え、不規則な脈になる不整脈の一種です。心房細動によって心臓の内部に血の塊である血栓ができることがあります。これが脳の血管を詰まらせる原因(塞栓)となりえます。

肥満やメタボリックシンドロームである

肥満は、脳梗塞を含む脳卒中のリスクを高めるという報告が多くみられます。メタボリックシンドロームは、内臓脂肪型肥満と高血圧・高血糖・脂質異常症のうち2つ以上が組み合わさった状態です。この、メタボリックシンドロームも、脳卒中を含む心血管系のイベント発症のリスクを高めます。なお、メタボリックシンドロームによる脳卒中の発症リスクは、男性よりも女性の方が高いと報告されています。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群の方は、脳梗塞の合併頻度が高いことが明らかになっています。特に、男性の場合には脳梗塞になりやすくなることがわかっています。

配信元: Medical DOC

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