「脳梗塞になりやすい人」の特徴はご存知ですか?なりやすい性格も医師が解説!

「脳梗塞になりやすい人」の特徴はご存知ですか?なりやすい性格も医師が解説!

脳梗塞の代表的な症状や特徴

脳梗塞を含む脳卒中の初期症状としては、以下のようなものがよく知られています。これらの症状が現れた場合には、救急車を呼ぶことをためらわないようにしましょう。脳神経内科や救急科などで診察や治療を受けることになると考えられます。

顔の片側が歪む

顔の筋肉を司る脳の部分が脳梗塞によって障害を受け、顔の片側のみが歪むといった症状が現れるケースがあります。ご自身で違和感を感じたり、他人に指摘されたりといった場合が想定されます。

片側の腕や手、足に力が入らない

腕や手の動きを司る脳の部分が障害を受けることで、片側の腕や手、足に力が入らなくなることがあります。両手を同じように肩の高さにまで挙げたとき、片側の手に力が入らず、落ちてしまうなどの症状として現れます。

ろれつが回らない

言葉を話すための神経伝達経路が脳梗塞によって障害を受け、口や舌、喉の筋肉がうまく動かせなくなります。その結果、ろれつが回らなくなります。

言葉が出ない、ろれつが回らない

脳梗塞によって、脳の言語中枢がダメージを受け失語症が生じます。このような部分の脳梗塞は、言葉が出ない、訳の分からない言葉を言うといった症状として現れます。また、発音に関わる運動神経がダメージを受けると構音障害が起こりえます。ろれつが回らないといった症状が出現します。言葉が出ない、ろれつが回らないなどの症状が現れた場合には、すぐに医療機関を受診することが大切です。

他人の言うことが理解できない

失語症の症状の一つとして、言葉がうまく話せなくなることのほかに、相手の言葉が理解できないと症状が現れることもあります。話している音声は聞こえるものの、意味が理解できないという場合は、脳梗塞を疑う必要があります。

脳梗塞の主な原因

脳梗塞は、現在大きく分けてアテローム血栓性、心原性、ラクナ、その他、原因不明の5つの病型に分類されています。ここでは、主なものについて説明します。

アテローム血栓性脳梗塞

アテローム血栓性脳梗塞は、内頸動脈や、中大脳動脈などの太い血管に、アテローム硬化病変ができることで起こる脳梗塞です。脳梗塞の原因となる血管に、50%以上狭くなっている(狭窄:きょうさく)が認められることが一般的な診断の条件となります。

ラクナ梗塞

ラクナ梗塞は、太い動脈である主幹動脈から枝分かれした穿通枝(せんつうし)と呼ばれる細い血管が原因となる脳梗塞です。古典的には脳梗塞の病変の長い方の径が15㎜以下であることが原則となります。特に、高血圧との関連が強いとされています。

心原性脳塞栓症

心原性脳塞栓症は、心臓の左心房または左心室内にできた血栓がはがれおち、脳まで流れていき脳の動脈を閉塞することで生じます。心房細動や急性心筋梗塞などの心疾患が、血管を詰まらせる塞栓(そくせん)源になります。全体の約70%は非弁膜症性心房細動が原因となります。突然に発症し、脳の広範囲が脳梗塞となりやすいという特徴があります。

奇異性脳塞栓症

奇異性脳塞栓症は、心臓内に存在する卵円孔開存(PFO)などの小さな穴を通じて、静脈側にできた血栓が動脈側へ移動し、脳の血管を詰まらせて起こるタイプの脳梗塞です。
深部静脈血栓症(DVT)は、長時間の同じ姿勢をとる飛行機での移動や長期間の入院や寝たきり状態などで足の静脈に血栓ができるものです。このような場合に卵円孔開存などが併存していた場合に、奇異性脳塞栓症を発症することがあります。若年発症の脳梗塞の原因として注目されています。
診断には、経食道心エコー検査や下肢静脈エコー検査などが用いられます。卵円孔閉鎖術が再発予防に有効なケースもあります。

もやもや病

もやもや病は、日本人によくみられる原因不明で、進行性の脳血管閉塞症です。両側の内頸動脈の先端が狭窄または閉塞してしまうため、脳の血流を保つために異常な血管からできる血管網が形成されます。この血管網が脳血管造影検査でもやもやと見えるため、この病名がつけられています。
子どもの場合、血流が不足する脳虚血症状が大半を占めています。脳梗塞が生じてしまう場合もあります。一方で、成人の場合には脳出血が起こりやすいとされています。

配信元: Medical DOC

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