Q熱の前兆や初期症状について
Q熱の潜伏期間は通常 2〜3週間とされていますが、慢性Q熱として発症する場合には数カ月から数年以上の期間をおいて発症します (参考文献1)。
急性Q熱では、発熱、悪寒、強い頭痛、倦怠感などインフルエンザに似た症状で始まります。小児では多くの症例で下痢・嘔吐の症状が現れることが知られています (参考文献1)
慢性Q熱の合併症として代表的なのは心内膜炎です。発熱や体重減少、肝脾腫、汗がひどくて着替えなければいけないような寝汗 (盗汗) といった症状があります (参考文献1) 。慢性Q熱は生命予後に関わる重大な病態です。慢性Q熱では血管が感染巣になることもあり、これも同様に命に関わる病態です。
感染リスクの高い産業に従事していたり、渡航先で感染リスクとなる行動をした方で当てはまる症状がある場合には、近くの内科を受診してください。
Q熱の検査・診断
Q熱の症状は他の感染症でもみられるようなものが多いため診断が難しいです。後述するような感染リスクの高い産業に従事している方や、渡航先でリスクの高い行動をとった方は必ず診察する医師に申し出てください。
確定診断のためには血中の抗体価を3~6週間あけて測定しますが、この結果が陰性であったからといってQ熱を否定することはできません。

