MRI検査(MRI画像診断)の目的と検査の流れ
それでは、MRI検査について解説していきましょう。
MRI検査の目的
MRIは磁場と電磁波を使用し、高解像度の画像を提供することで、脳、脊髄、関節の異常を検出します。また、子宮や卵巣といった婦人科系の疾患の診断にも役立ちます。
例えば、脳の萎縮(いしゅく)具合や神経の変性についてもMRIで調べることができ、認知症の診断にも役立ちます。
MRI検査の検査方法・検査内容
患者は専用の衣服に着替え、金属製品をすべて外します。閉所恐怖症の有無を確認されることもあります。
検査対象部位を正確に撮影するために、患者はMRIスキャナーのベッドに横たわります。ヘッドコイルやボディコイルなど、特定の部位に適したコイルが使用されます。
強力な磁場とラジオ波パルスを使用して体内の水素原子を刺激し、その反応を検出します。これにより、詳細な断層画像が生成されます。撮影時間は部位や目的により20〜60分程度です。
必要に応じて、画像をより鮮明にするために造影剤が静脈投与されることがあります。
MRI検査の費用の目安・保険適用
費用は2万~5万円程度で、健康保険の適用が可能です。
CTと同様に、健康診断の場合には自己負担となる場合があります。
「CT検査とMRI検査の違い」についてよくある質問
ここまでCT検査とMRI検査の違いなどを紹介しました。ここでは「CT検査とMRI検査の違い」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
健康診断ではCT検査とMRI検査、どちらを受診した方がいいですか?
木村 香菜 医師
CT検査は肺がんや骨の異常などを短時間で評価できますが、放射線被ばくがあります。MRI検査は脳や脊髄などの軟部組織の詳細な画像を提供し、放射線被ばくがありませんが、撮影時間が長くなります。検査の目的や部位によって適切な方法を選ぶため、どちらを選択するかについての疑問がある場合には、医師と相談してみるとよいでしょう。
人間ドックのCT検査とMRI検査ではどちらの方が費用が高いですか?
木村 香菜 医師
CT検査とMRI検査の料金については、一般的にはMRI検査の方が費用は高くなります。
胸のCT検査でわかること、見つかる異常について教えてください。
木村 香菜 医師
胸部CT検査では、肺がん、肺炎、肺結核、気胸、肺塞栓症、肺気腫などの異常を詳細に評価できます。また、胸部大動脈瘤や心臓の形態異常、リンパ節の腫れも検出可能です。
CT検査のデメリットを教えてください。放射線の影響はありませんか?
木村 香菜 医師
CT検査の主なデメリットは放射線被ばくです。特に頻繁に受けると、累積放射線量が増加し、がんリスクがわずかに上昇する可能性があります。また、造影剤を使用する場合、アレルギー反応や腎機能への影響も考慮する必要があります。
MRI検査とCT検査はどちらが時間がかかりますか?
木村 香菜 医師
一般的にはMRI検査の方が時間がかかります。

