決裂の夜
そして次の日の夜。夫婦と義母で膝を突き合わせて、電気代の追加請求について話し合うことに。真剣な姿勢の私たちとは対照的に、義母はどこか不貞腐れていた。
「おふくろ。麻衣から聞いたけど、電気代、追加で1万2千円必要なんでしょ?俺たちも余裕あるわけではないからさ、せめて電気代の請求書は見せてよ」
慎重かつ低姿勢でお願いする夫。けれど、義母の表情や態度に変化はなかった。
「何?まさか直哉まで私を疑ってるの?やめてよね」
「そういうことじゃないよ。ただ、お金が絡んでくるから、ちゃんと確認したいだけ」
すると、義母は横目に私を見て深いため息を一つ吐く。
「分かった。麻衣さんから何か吹き込まれた?当てつけだ、なんだとか」
「麻衣とおふくろの間で上手くいってないのは知ってる。だけど、それとこれとは関係ないだろ?」
「どうだかね?だって請求が妥当でも、麻衣さんの憂さ晴らしで払わない方向に持ってくことだってできるじゃない」
義母は私を引き合いに出しては、あたかも私が悪いかのように語った。屁理屈や私への当てつけばかりで話し合いが成立しない状況に、次第に私たちは呆れ果ててしまった。
結局、話し合いは平行線で終わらざるを得なかった。義母の傲慢な態度を目の当たりにした夫と私はその後、寝室で話し合い、もう義母にはこれ以上歩み寄れないと判断した。私たちは同居を解消し、引っ越すことを決めた。
あとがき:家族の形を、守るための別れ
義母との同居を解消するという決断は、決して“逃げ”ではなかったと思う。どんなに血のつながりがあっても、尊重と距離がなければ関係は壊れてしまう。
家族を守るために離れる──それは悲しいけれど、ひとつの勇気の形でもある。同居生活を通して、麻衣は「我慢よりも、自分の心を大切にすること」の大切さを知りました。その選択が、やがて家族の再生へとつながっていくことを信じて。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: tenkyu_writing
(配信元: ママリ)

