すぐるさんは既婚者の自称エリートサラリーマン。しかし、妻帯者であることを隠し、「山田カイト」という偽名を使ってまゆかさんと不倫をしています。さらに勤務先まで偽り、まゆかさんにはニセの名刺を渡しているのです。
まゆかさんから妊娠を告げられたすぐるさんですが、不倫関係を継続するため出産を諦めるようまゆかさんを説得することに。まゆかさんの仕事への情熱や自分への愛情を利用し、半ば強引に子どもを断念させます。しかし、まゆかさんは何者かに電話をかけ、すぐるさんについて相談。
すぐるさんはというと、妻との間に子どもをもうけようと考え始めます。それからしばらくは、まゆかさんとの不倫関係も妻との結婚生活も順調。ところが数カ月後、まゆかさんからの電話で、中絶手術を受けていないと知らされます。苛立ったすぐるさんは、まゆかさんに本音を漏らしてしまったのです。
完璧な不倫関係を守るための苦肉の策
まゆかから電話を切られた後、俺は慌ててスマホの日付を確認。今日が10月31日ということは……。

























すぐるさんの計算によると、まゆかさんはもうじき妊娠21週目に入ります。人工妊娠中絶が可能なのは21週6日までと定められており、すぐるさんはまゆかさんを説得すべく自宅へ急ぎます。
幸いにも妻・はるかさんは友人と旅行中。何としても子どもを産ませたくないすぐるさんは、まゆかさんを引きずってでも病院へ連れて行くと決意しました。
まゆかさん宅に到着し、チャイムを鳴らすも応答がありません。鍵が開いていたため、部屋の中で待つことにしたすぐるさん。
すぐるさんがドアを開けると、そこにはなぜか、はるかさんが待っていたのでした。
妊娠21週目の母体は、おなかがだいぶ目立つようになり、腰痛やこむら返りなど体の変化も大きくなる時期。まゆかさんの場合、体への負担はもちろんですが、すぐるさんから中絶を促されたことによる精神的な苦痛も心の重荷になっているかもしれません。
すぐるさんにとっての「完璧な不倫」とは、まゆかさんにだけ我慢を強いて、自分は甘い汁を吸うだけの身勝手なもの。無理やり病院へ連れて行くという行為が、どれだけまゆかさんを傷つけてしまうか考えないのでしょうか。すぐるさんには、まゆかさんが必死の思いで守ろうとしている「命の重み」を理解してほしいですね。
次の話を読む →※人工妊娠中絶は、母体保護法により定められた適応条件を満たしている場合に限り、施行されます。また、「本人及び配偶者の同意」を得ることが必要としています。
監修者:助産師 関根直子筑波大学卒業後、助産師・看護師・保健師免許取得。総合病院、不妊専門病院にて妊娠〜分娩、産後、新生児看護まで産婦人科領域に広く携わる。チャイルドボディセラピスト(ベビーマッサージ)資格あり。現在は産科医院、母子専門訪問看護ステーションにて、入院中だけでなく産後ケアや育児支援に従事。ベビーカレンダーでは、妊娠中や子育て期に寄り添い、分かりやすくためになる記事作りを心がけている。自身も姉妹の母として子育てに奮闘中。
著者:マンガ家・イラストレーター 虹丸
