「隠れ脳梗塞」についてよくある質問
ここまで隠れ脳梗塞などを紹介しました。ここでは「隠れ脳梗塞」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
隠れ脳梗塞は何人に一人の割合で発症するのでしょうか?
村上 友太(むらかみ ゆうた)医師
島根県で行われた研究では隠れ脳梗塞は40歳未満ではほとんど見られず、年代ごとの発症率は40歳代で5%程度、50歳代で10%程度、60歳代で20%程度、70歳代で30%程度と加齢に従ってほぼ直線的に増加すると報告されています。50歳を越えたら10人に1人以上の割合で隠れ脳梗塞を発症していることから、症状がなくとも脳ドックなどで検査を受けることが良いでしょう。
隠れ脳梗塞はMRI検査で発見することはできるのでしょうか?
村上 友太(むらかみ ゆうた)医師
はい、その通りで、隠れ脳梗塞はMRI検査で発見することができます。一方で、CT検査はMRI検査と比べて濃度分解能が劣るので、隠れ脳梗塞を見つけられない可能性があります。
編集部まとめ
隠れ脳梗塞はその病気自体には症状はありませんが、隠れ脳梗塞がある方では脳卒中の発症率が4倍、認知症の発症率が2倍になるとの報告があり、注意が必要な病気です。
脳ドックなどでの画像検査で偶然発見されますが、40歳以降で発見されることが多くなり、50歳代では10人に1人、60歳代では5人に1人で発見されます。高血圧などの生活習慣病のある方で発見されやすく、発見された場合も血圧コントロールなどの適切な治療を受けることで、隠れ脳梗塞の増加や脳卒中、認知症の発症を予防することが可能です。40歳を越えたら脳ドックなどを定期的に受け、早期発見・早期治療を心掛けることが重要です。

