同じ家族でありながら考え方がまるで違って興味深い
ヨハンネの思いがつぶさに語られる濁流のようなモノローグから浮かび上がる、全ての感情を揺り動かされるような恋の熱に、他者を愛し破れたことのある者なら誰しも古傷が痛むことだろう。そして、ちょっと羨ましいはず。世代や経験の異なる3世代の女性たちによる議論は同じ家族でありながら考え方がまるで違って興味深い。
本作を監督したダーグ・ヨハン・ハウゲルード監督は『LOVE』と『SEX』の二作品の公開も控えている。「オスロ、3つの愛の風景」と題されたこの三部作は互いにクロスオーバーしているキャラクターもおり、一緒に見ればより深く楽しめる。
●『DREAMS』
配給/ビターズ・エンド Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショー中 ©Motlys
<文/宇垣美里>
【宇垣美里】
’91年、兵庫県生まれ。同志社大学を卒業後、’14年にTBSに入社しアナウンサーとして活躍。’19年3月に退社した後はオスカープロモーションに所属し、テレビやCM出演のほか、執筆業も行うなど幅広く活躍している。

