「狭心症の症状」はご存知ですか?初期症状も医師が徹底解説!

「狭心症の症状」はご存知ですか?初期症状も医師が徹底解説!

狭心症の症状にはどんな症状がある?メディカルドック監修医が解説します。気になる症状がある場合は迷わず病院を受診してください。

※この記事はメディカルドックにて『「狭心症の症状」はご存知ですか?初期症状・原因・予防法も医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

伊藤 陽子

監修医師:
伊藤 陽子(医師)

浜松医科大学医学部卒業。腎臓・高血圧内科を専門とし、病院勤務を経て2019年中央林間さくら内科開業。相談しやすいクリニックを目指し、生活習慣病、腎臓病を中心に診療を行っている。医学博士、産業医、日本内科学会総合内科専門医、日本腎臓学会腎臓専門医、日本透析医学会透析専門医、日本東洋医学会漢方専門医、日本医師会認定産業医、公認心理師。

「狭心症」とは?

狭心症は、心臓を栄養する血管が狭窄することで一時的に心臓に十分な酸素が行きわたらなくなり、虚血状態となることにより起こります。症状としては、胸の締め付けられる感じや痛みを感じることが多いです。狭心症は大きく分けて、労作性狭心症と安静時狭心症に分けられます。労作性狭心症は動脈硬化により血管が細くなり、運動をして心拍数が上昇し、酸素の需要が増えたときに十分な血液の供給が間に合わず虚血に陥ることで症状が出ます。安静時狭心症は、血管に狭窄があまりないにも関わらず、血管が縮むこと(攣縮)で起こります。深夜や明け方など就寝中、安静時にも症状が起こるのが特徴です。狭心症といっても原因によって違いがありますので注意が必要です。

狭心症の代表的な症状

狭心症の症状はさまざまです。代表的な症状を挙げますので、もし気になる症状があった時には参考にしてみましょう。

前胸部の圧迫感、締め付けられる感じ

運動をしたときに、胸の中心部の痛み、圧迫感、息苦しい、締め付けられる感じという症状が典型的な症状です。症状が起こった時に、安静に休んでいると数分から長くても15分程度で症状が治まります。もし、病院からニトログリセリンの舌下錠の処方をされている場合には、この胸の痛みが起こった時に、安静にした上で、舌下でニトログリセリンを溶かしながら服用をお勧めします。症状が治まらなかった場合には、救急車を呼びましょう。
また、症状が治まっても何度も症状が繰り返す場合には心筋梗塞に移行する場合もあり、非常に危険です。早めに病院へ行きましょう。循環器内科が専門です。

みぞおちや肩、歯の痛み

胸の痛み以外にもみぞおちや肩の痛み、背中の痛み、歯の痛みが起こることもあります。胸の痛みと同様に多くは数分~15分程度で収まることが多いです。しかし、症状が狭心症と結びつかず胃の症状と考え消化器内科を受診したり、整形外科や歯科など色々な科を受診することも多いです。他の科で異常が認められない時には、狭心症の可能性も考え循環器内科を受診しましょう。

深夜や早朝、安静時の胸の痛み

運動後に痛みが出たときには労作性狭心症が考えられますが、深夜や早朝などの就寝時、安静時に症状が出る場合には安静時狭心症の可能性があります。通常は数分で改善しますが、一度循環器内科を受診し精密検査をお勧めします。また、喫煙、飲酒、ストレスが誘因となることも多く、生活習慣を見直すことも重要です。

配信元: Medical DOC

提供元

プロフィール画像

Medical DOC

Medical DOC(メディカルドキュメント)は800名以上の監修ドクターと作った医療情報サイトです。 カラダの悩みは人それぞれ。その人にあった病院やクリニック・ドクター・医療情報を見つけることは、簡単ではありません。 Medical DOCはカラダの悩みを抱える方へ「信頼できる」「わかりやすい」情報をお届け致します。