子どもの「歯列矯正」は何歳からやるべき? 子どものうちに始めるメリットを歯科医が解説

子どもの「歯列矯正」は何歳からやるべき? 子どものうちに始めるメリットを歯科医が解説

子どもの歯並びについては「いつ頃・どんなところに気をつけるべき?」「矯正は早めに始めた方がいい?」など、保護者の疑問は尽きません。そこで、子どもの矯正治療は何歳からか、子どものうちに矯正を始めるメリットなどを、「さくらぎファミリー歯科」の櫻木先生に解説していただきました。

櫻木 慎也

監修歯科医師:
櫻木 慎也(さくらぎファミリー歯科)

広島大学歯学部卒業後、京都府立医科大学附属病院へ入局。大阪の歯科医院勤務を経て、2021年7月に「さくらぎファミリー歯科」を開院。一般歯科からインプラント、審美、矯正に至るまで幅広い治療に対応している。おおやけこども園 / 岩屋こども園アカンパニ連携歯科医院。インビザライン認定ドクター。
所属は日本歯周病学会、日本先進医療機関JIADS(The Japan Institute for Advanced Dental Studies)ほか多数

編集部

子どもの歯並びは、何歳から治療できるのでしょうか?

櫻木先生

治療の内容によって開始年齢は異なります。例えば、受け口の治療であれば3歳から始めることもあります。受け口は舌の位置や呼吸の仕方などが影響するため、早い時期に対応することで、早期の改善が期待できます。

編集部

では、そのほかのケースはいつ頃始めるのがおすすめですか?

櫻木先生

歯列を広げて永久歯の生えるスペースを作る治療は、およそ7歳頃から始めるのが一般的です。主に「拡大床」と呼ばれる装置を使用して治療します。ただし、歯並びの状態や治療の種類によって適切な開始時期が異なるので、具体的な時期については詳しい検査を受けた後、保護者と相談しながら決定しています。

編集部

矯正治療が必要と判断された場合、子どものうちに治療しておく方がいいのでしょうか?

櫻木先生

可能であれば、子どものうちに矯正治療を始めた方がいいと考えます。子どもの時期は成長が著しいので、その成長を利用して治療できるメリットがあります。

編集部

具体的に、どのようなメリットがあるのでしょうか?

櫻木先生

子どものうちに矯正を始めると、将来的に大人の矯正が必要になっても、歯を抜かずに済むケースがほとんどです。仮に大人の矯正をしなかったとしても、重度の歯のガタつきを軽度で済ませられる可能性も高くなります。さらに、治療期間を短縮できたり、費用負担を抑えられたりするメリットもあります。ただし、経済的な面で難しい場合もあるので、ご家庭の状況に応じて検討することが重要です。

編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

櫻木先生

子どもの歯並びについて少しでも気になることがあれば、まずは歯科医院に相談することをおすすめします。子どもの現状や発達段階を知り、今後の対応を理解しておくことは非常に大切ですし、相談だけならそれほど費用もかかりません。専門家に相談することで、治療のタイミングや必要性をしっかりと見極めることができるでしょう。ぜひ本記事を参考に、子どもの健やかな成長のために、早めの相談と適切な対応を心がけていただければと思います。

※この記事はMedical DOCにて<「子どもの歯並び」は何歳までに治すべき? 保護者必見“小児矯正のチェックポイント”を歯科医が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

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配信元: Medical DOC

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