夫と結婚して少し経ったころの話です。たまにしか会えない義両親と、その日は久しぶりに一緒に夕飯をいただくことになりました。 久しぶりの訪問ということもあり、義母も張り切ってくれたようで、メニューは豪華な「すき焼き」でした。おいしくいただいていたのですが、最後の〆の段階で、私はとても驚くことになったのです……。
義実家で驚いたすき焼き
「なにか手伝います」と申し出たのですが、「いいから座ってて」と、テキパキと準備を進める義母。結局なにも手伝わせてはもらえず、支度が終わるまで少しそわそわしながら待たせていただきました。
いよいよ準備が整い、みんなで「すき焼き」をおいしくいただいていると、〆に白いご飯を持ってきた義母。そのままご飯としていただくのかと思いきや、なんと、まだ甘い割り下が残るすき焼き鍋の中へ、ご飯をそのまま入れたのです! 「えっ、ここに!?」と驚いた私ですが、あっという間に、すき焼きの「雑炊」ができあがりました。
すき焼きの〆はうどん以外ありえない家庭で育った私は、正直とてもびっくり。けれどもこれがひと口食べてみるととてもおいしくて、感動しました。この食べ方は、義母の「夕食はお米を食べないと気が済まない」というこだわりから始まったのだそうです。ですが、調べてみると、地域や家庭によってはすき焼きの〆は「ご飯で雑炊」にするのも定番の一つだと知りました。
自分の実家の「常識」では考えられない食べ方に最初は戸惑いましたが、義母にとってはこれが「当たり前」の、そして世間的にも親しまれているおいしい食べ方なのだと知りました。 結婚とは、こういう小さなカルチャーショックを受け入れながら、新しい世界の味を知っていくことでもあるのかもしれません。今では、わが家のすき焼きの〆も、うどんと雑炊の「今日はどっちにする?」と選べる楽しみが増えました。
著者:山内基子/20代女性/5歳の娘がいる自宅保育奮闘中ママ。潔癖、神経質、完璧主義な性格が悩み。
イラスト:はたこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年6月)

