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山田裕貴、最新映画の役作りで「一つだけ残念なことがあって…」ビジュアルや衣装にこだわった『爆弾』で刑事役

山田裕貴、最新映画の役作りで「一つだけ残念なことがあって…」ビジュアルや衣装にこだわった『爆弾』で刑事役

2025年は堤真一さんとW主演を務めた映画『木の上の軍隊』、主演映画『ベートーヴェン捏造』が公開され、2026年にはドラマ『ちるらん 新撰組鎮魂歌』でも主演を務めるなど世間の注目を集め続けている山田裕貴さん。最新主演映画となる『爆弾』では、警視庁捜査一課・強行犯捜査係の刑事・類家を演じている。

インタビューでは、作品と向き合っていく中で感じたことや主人公・類家について、佐藤二朗さん演じる謎の男・スズキタゴサクとの対峙シーンの撮影秘話、さらに人と交流を深めるうえでのご自身のポリシーなどを語ってくれた。
映画『爆弾』で刑事・類家を演じた山田裕貴さん
映画『爆弾』で刑事・類家を演じた山田裕貴さん / 撮影=三橋優美子


■ビジュアルにもこだわった類家という役柄「根本的なものの見方や考え方がすごく近いと感じた」
――呉勝浩さんのベストセラー小説を原作に映画化した本作のオファーが来たときはどのような心境でしたか?

【山田裕貴】最初に原作を知ったのは、『東京リベンジャーズ』シリーズのプロデューサーを務めた岡田翔太さんの「本当の山田くんって、この小説の主人公に近いんじゃないかな?」という言葉でした。それで気になって原作を読んでみたら、“岡田さんは本当に僕のことをよくわかっていらっしゃるな”と感じましたし、僕自身も類家と似ていると感じるところがたくさんありました。

――どういったところが“似ている”と感じたのでしょうか?

【山田裕貴】言葉で“ここが”と説明するのは難しいのですが、僕が普段思っていることや感じていることを類家が言葉にしてくれていたので、そこに共感できたんです。ただ、類家は相当頭がよくて鋭い観察眼と推理力を持っている人なので、そこは自分とは違うのですが、根本的なものの見方や考え方がすごく近いんじゃないかなと感じました。そう思えたことは役作りをするうえで自信につながる部分でもありました。
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――類家のキャラクター紹介には「もじゃもじゃの天然パーマと丸メガネの野暮ったい見てくれ」と書かれていたのですが、山田さんご自身からも類家のビジュアルや衣装に関していろいろな提案をされたとうかがいました。

【山田裕貴】やはりパッと見て類家がどういう人なのかを提示しやすいのがビジュアルだったりもするので、僕なりに意見は出させていただきました。たとえば、類家が履いていそうなスニーカーを衣装合わせのときに提案して、それに似たものを用意していただいたり、メガネを自分で選んだり。髪型に関しては、現場で周りの意見を聞きながら少しずつ調整していました。ただ、一つだけ僕の中で残念だったことがあって…。
【写真】もじゃもじゃの天然パーマと丸メガネ、こだわったという刑事・類家のビジュアル
【写真】もじゃもじゃの天然パーマと丸メガネ、こだわったという刑事・類家のビジュアル / (C) 呉勝浩/講談社 (C) 2025映画『爆弾』製作委員会


――ビジュアルに関してですか?

【山田裕貴】はい。衣装合わせで着たスーツの中で一番しっくりきたものがあったのですが、それは主演が着るのに相応しくないお値段のものだったんです。衣装スタッフさんからも「ちょっと待って、これ一番安いスーツなんですけど」とツッコミが入って(笑)。素材感も含めて僕はそのスーツが着たかったのですが、結局それに似たものをオーダーして作っていただきました。

――確かに、類家は安物のスーツでも気にせずに着ていそうですよね。

【山田裕貴】「スーツだったら何でもいいんでしょ?僕、ちゃんとルール守ってますよね?」って類家だったら言うでしょうね(笑)。通常の現場では、カットがかかったらジャケットを脱いで衣装部さんに渡して、きれいにハンガーにかけてもらうのですが、今回は類家のキャラクターを考慮して、カットがかかったあとジャケットを気にせずくしゃっと置けるのがラクでしたし(笑)、あえてスーツを揉んでシワを作ったりもしていました。
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■緊迫感が伝わる類家とタゴサクの対峙シーン「“おれらにしかわかり合えないよね”という空気感を二朗さんと作り上げていった」
――類家を演じるうえで一番意識したのはどんなところでしょうか?

【山田裕貴】類家はもしかしたら子どものころにヒーローになりたいという夢を抱いて、刑事になれば人の命を守れると思ったけど、いざなってみたら自分では止められない事件や事故がたくさんあって絶望したのかもしれない。そんな風に類家という人間を解釈しました。

心のどこかで“全部ぶっ壊したい”と思ったこともあるけど、面倒だし割に合わないからやらない。そこがタゴサクと類家の唯一の違いで、この2人の対比をしっかりと見せていくことを意識しながら演じていました。

――佐藤二朗さん演じるスズキタゴサクと類家が対峙するシーンは画面から緊迫感が伝わってきました。二朗さんとの撮影はいかがでしたか?

【山田裕貴】二朗さんは「これまでやってきた役の中でもスズキタゴサクは好きな役柄」と仰っていて、さらにドラゴンズファンであるなどご自身との共通点もいくつかあったそうで、スズキタゴサクという役に運命的なものを感じていらっしゃる様子でした。

僕も二朗さんと同じようなことを類家に感じていたので、“おれらにしかわかり合えないよね”っていう空気感を二朗さんと作り上げていったことが印象に残っています。
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――アドリブが飛び出すこともあったのでは?

【山田裕貴】特報で使われているタゴサクと類家が笑い合っているシーンは、二朗さんとのお芝居の中で自然に生まれたものでした。あの瞬間、あのシチュエーションで笑い合える精神状態でいられるのはタゴサクと類家だけですから。緊迫感のある撮影の中で、二朗さんとお芝居でセッションできたのはすごくよかったです。
映画『爆弾』のメイン写真
映画『爆弾』のメイン写真 / (C) 呉勝浩/講談社 (C) 2025映画『爆弾』製作委員会


――現場では二朗さんとどのような会話をされたのでしょうか?

【山田裕貴】その日撮るシーンについての会話がほとんどでした。生意気なことを言いますが、二朗さんのお芝居が完璧だと現場で感じたので、「どこまでお芝居のプランを決めて演じていらっしゃるんですか?」と質問をしたら、「ある程度は事前に考えてきたことを表現しているけど、でもやっぱり一番はセッションが大事だと思っているよ」と仰ったんです。なので僕も二朗さんとのお芝居のセッションを大事にしようと思いました。

――類家がタゴサクから爆弾を仕掛けた場所を聞き出そうとしている中で、どこかタゴサクとの会話を楽しんでるようにも見えました。

【山田裕貴】たぶん、類家もタゴサクのことを“ようやく自分と同じレベルで会話ができる人”と認識して、やり取りをおもしろいと感じていた部分はあると思います。悪魔的に頭のいい2人ですからね。

――山田さんがお芝居を“おもしろい”“楽しい”と感じるのはどんなときですか?

【山田裕貴】演じている最中に“あ、今の感覚って自然に生まれたな”“急に前に乗り出したくなったな”“急に笑い出したくなっちゃったな”みたいに、計算ではなく無意識に何かをした瞬間ですかね。役を生きている時間が長ければ長いほどいいというか。

それは“おもしろい”“楽しい”と感じたということではないかもしれないけど、そこもどこか類家と共通しているような気がするんです。たとえば、類家がタゴサクを追い詰めるシーンでは、僕の中では類家はタゴサクとただ会話をしているだけで、追い詰めるという意識はなかったんじゃないかと思っていて。そんな風に、類家を演じている間はどこか不思議な感覚になることが多かったです。
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■人と距離を詰めるのが苦手「『おれはお前のことわかってるよ』って簡単に言う人ほど信用できない」
――類家がタゴサクの心理に迫る描写の中で、タゴサクから「デリカシーないですね」と言われる場面もありました。山田さんご自身は人と距離を詰める際に何か気を付けていることはありますか?

【山田裕貴】基本的に自分から積極的に人と距離を詰めにいくことはないというか、苦手です。もちろん現場の雰囲気をよくするためにみんなと会話をすることはありますけど、誰かとすごく仲良くなっても撮影が終わったら会わなくなったりもするので、それならば“演じること”に集中したいなって。撮影期間中は人間関係のことまで考えている余裕がないのも正直あります。

だから「山ちゃんに心を開いてもらえなかった…」とクランクアップ後に誰かに思われているかもしれない。今回の現場でもしそう感じた人がいるなら、それは類家のせいです(笑)。
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――ちなみに類家さんがもしも本当に目の前にいたら、山田さんは声をかけますか?

【山田裕貴】類家の頭脳には及びませんが、めっちゃ話は合うと思います。「僕も1回ぶっ壊れたほうがいいと思ったことあるよ」と話しかけちゃうかも(笑)。

――気が合ったら飲みに行くほど仲良くなるかもしれませんね。

【山田裕貴】類家と飲みに行きたいとはあまり思わないです(笑)。

――え!そうなんですか!?(笑)。

【山田裕貴】類家もたぶん同じなんじゃないかな。実は「飲みに行く関係だからおれら仲良し!」みたいなノリが自分は苦手で…(苦笑)。「おれはお前のことわかってるよ」って簡単に言えちゃう人ほど信用できないんです。僕が大事にしているのは人との距離感なので、そう考えると、もしも類家が目の前にいてもグイグイいかないほうがいいのかもしれない(笑)。

でも、たとえば恋愛だったりお仕事だったり、この人とは一生仲良くしていたいと思った相手には、自分から動くし、時間をかけてゆっくりと向き合ったりもします。

――2025年は主演作が続き、超多忙な山田さんですが、最近お芝居との向き合い方に変化を感じた部分はありますか?

【山田裕貴】そういった変化を感じられないほど忙しいというのが本音です。作品が続くと準備にかける時間が少なく感じられて、それでも観た方が評価してくださるならば、それはすごくありがたいことなのですが、正直言うと、もう少し準備に時間をかけたいなと。

でも、連続してお仕事をいただけるのはうれしいので、とりあえず戦場に放り出されて、斬って斬られてみたいな戦い方をしばらくはしていくのだと思います(笑)。
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取材・文=奥村百恵

(C) 呉勝浩/講談社 (C) 2025映画『爆弾』製作委員会

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