心筋梗塞発症後の注意点
心筋梗塞の再発を防ぐためには、生活習慣の見直しが最も大切です。禁煙、減塩、バランスのとれた食事、適度な運動、ストレス管理などが重要です。加えて、処方された薬をきちんと継続することが大切です。気をつける点について、3つご紹介いたします。
生活習慣の改善
禁煙や節酒を徹底し、食事は塩分や脂質を控えたバランスのよいものを心がけましょう。有酸素運動も無理のない範囲で取り入れて継続しましょう。健康診断結果を参考に、血圧、血糖、脂質などの生活習慣病因子が適切に管理されているか確認することも大事です。
処方された薬は必ず継続
心筋梗塞後の薬物治療は再発を防ぐ大切な柱です。特に、抗血小板薬、高脂血症薬(スタチンなど)、降圧薬などが重要です。自己判断で中止すると再発のリスクが高まります。医師のアドバイスに従い、指示通りに薬を飲み続けましょう。
運動の実践
心筋梗塞後の運動療法は心臓の機能回復と再発予防に有効です。ただし、過度の運動は危険です。医師や専門スタッフから提示される適切な運動メニューを守り行いましょう。
食生活の見直し
塩分や脂質の過剰摂取は動脈硬化の進行を招き、心筋梗塞の再発リスクを高めます。野菜や魚を中心とした食事は、心血管疾患の予防に効果的です。外食時は塩分や脂質に注意し、成分表示を確認する習慣を身につけことが大切です。
禁煙
喫煙は、心筋梗塞をはじめとする血管疾患の大きなリスク要因です。心筋梗塞を起こした患者さんにとって、再発を防ぐために禁煙は絶対条件です。本数を減らしても、リスクは完全にはなくなりません。禁煙が必須です。しかし、禁煙はなかなか難しいこともあります。必要に応じて、禁煙補助薬の使用や禁煙外来の受診などを検討しましょう。
心筋梗塞の代表的な症状や特徴
緊急性の高い疾患のため、症状を早期発見することは極めて重要です。代表的な症状や特徴を3つあげて詳しく説明いたします。
胸痛や胸部圧迫感
前胸部に締め付けられるような痛みや圧迫感が起こります。安静にしても改善しないことが特徴です。痛みは胸部が中心ですが、腕、首、顎に広がることもあります。こういった症状が起きた場合は、早急に救急車を呼び、循環器科や救急科を受診してください。
冷や汗
誘因も無く突然出る場合や、胸痛や胸部圧迫感などの症状に合併する場合は要注意です。すぐに安静にしてください。心臓の負荷を軽減するためです。これらの症状は急性心筋梗塞の初発症状である可能性が極めて高いため、早急に救急車を呼び、循環器科や救急科を受診して下さい。
歯の痛み
心筋梗塞は胸の痛みが典型ですが、歯の痛みで起こる場合があります。放散痛といいます。
心臓に関連した症状とは考えにくいため見逃されることも多いです。継続する場合は、循環器科を受診して下さい。

