クレームで撤去された市川市の花火写真、市長謝罪で再展示 写真家「ホッとしています」

クレームで撤去された市川市の花火写真、市長謝罪で再展示 写真家「ホッとしています」

千葉県市川市の市庁舎内に展示されていた花火の写真が、市民からのクレームを受けて撤去された問題で、田中甲市長は10月28日、写真家のShun Shiraiさんと市民に謝罪した。市は対応を一転させ、翌29日にはShiraiさんの写真を改めて展示した。

Shiraiさんは「間違っていたことを間違っていたと認め、市長自ら改めることは重い決断だったと思います。市長のご英断に心から敬意を表し、感謝したいと思います」とコメントしている。

●1人のクレームで即日撤去を決断していた

市川市の市民納涼大会(8月)で、「最も高い山型の仕掛け花火」がギネス世界記録に認定された。市は10月8日、庁舎内でギネス認定証とともに花火の写真を展示したが、1人の市民からのクレームを受けて写真を翌日に撤去した。

市によると、このクレームは「市役所など公の施設を使用して、特定のプロ写真家のPRないし利益の促進につながるような行為を、行政(市川市)がおこなうのは、公平性の観点などからよくない」とするものだった。

写真を無償で撮影・提供した写真家のShun Shiraiさんは、インスタグラム上で市の対応に疑問を呈した。撤去に反対する声が、市に100件以上寄せられたという。

その後、田中市長はXで「現時点において私は市川市の対応が間違っていたと言うことを認めざるを得ません。多くの市民の皆さん方の声を顧みず、一人の意見に対しShun Shiraiさんの写真を外した事は改めなければなりません」などと投稿。市も再展示を決定した。

現在、写真は市川観光物産インフォメーションで展示されている。

「少し時間はかかりましたが、市民の声が市長に届いて、多くの方が喜んでいただける形になって本当によかったですしホッとしています」(Shun Shiraiさん)

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