「どこのブランド！？」ネットでは予想合戦
「何のブランドなの～？」「サナのレビュー待機中！」――。女性たちのそんな熱い声が、たった一晩でX（旧ツイッター）を埋め尽くしました。2025年10月30日（木）、韓国・慶州で開かれた日韓首脳会談。高市早苗首相に、李在明（イ・ジェミョン）大統領が韓国コスメと韓国のりを贈ったというニュースを受けての反応です。
メディア各社が既報の通り、サナとは若い女性らが高市首相の名前から付けた愛称。「サナとおそろのコスメにしたい！」といった反応は、首脳会談を受けて同日23時3分にYahoo!ニュースのX公式アカウント（@YahooNewsTopics）がポストした投稿に対するもので、フォロワー数が200万人に迫る同アカウントとしても異例の13万件以上の“いいね”と1500万回近い表示回数を記録。特に引用リポストには、高市首相に贈られたコスメが何かのか知りたいという女性たちのさけびがあふれました。
「李在明大統領がサナに韓国化粧品あげたらしく、どこのブランドの化粧品なのか気になって夜しか眠れない（HERA！？ソルファス！？IOPE！？ミシャ！？）」
「韓国大統領がサナにコスメを激アツ展開何のコスメ送ったんだろ サナ教えて」
ほかにも「おそろいしたい！」「肌質に合うかな～？」と大盛り上がり。高市首相の愛用バッグやピンクのボールペンが完売ラッシュの「#サナ活」に、コスメが新たな火付け役として加わり、盛り上がりは最高潮に達しているもようです。
こうしたサナ活のきっかけとなったのは、サナこと高市首相が同月21日の就任会見で「韓国のりは大好き。韓国コスメも使っています。韓国ドラマも見ていますよ」と明かしたこと。これが韓国で大々的に報じられ、今回の首脳会談での贈り物につながったのです。
同時に、高市首相からは李大統領の囲碁好きにちなんで碁石をプレゼントしたとのこと。両首脳は、日韓関係を未来志向で安定的に発展させることで一致したと報じられました。
文化が政治を動かす？ 新時代への期待感
ネット上の日韓関連ニュースといえば、かつて“嫌韓”ムードが支配的な時期もありました。歴史問題などで両国民が感情的対立を激化させる場面も見られましたが、現在はそれとは異なる融和的な雰囲気が醸成されているようです。
その空気感をリードしているのがまさに、K-POPや韓国アイドル、韓国コスメなどのトレンドを敏感にキャッチしている若者世代。そして、そんな彼女ら彼らに刺さる発言をした高市首相自身でもあると言えそうです。
歴史問題などで保守的な姿勢を表し靖国神社へも定期的に参拝してきた高市氏について、当初は警戒的な見方をしていたとされる韓国側ですが、首相就任以降は「首相としての高市氏はこれまでとは異なるかもしれない」と保守系メディアが報じるなど、複雑な国際情勢下での協力強化に期待をにじませています。
これまで東アジアの情勢をめぐっては、経済的交流は活発なのに対して政治は冷え込んでいるなどと表現されることが間々ありましたが、今後の日韓関係は、経済や文化と政治がうまく融合した明るい向きが訪れるかもしれません。両国が文化と実利を共有する新時代、そのかじ取りを担う高市首相の手腕に注目が集まっています。
（LASISA編集部）
