脳トレ四択クイズ | Merkystyle
「言葉そのもの」を冷凍するギャル文字『伊沢みなみかわのクイズに出ない世界』/テレビお久しぶり#176

「言葉そのもの」を冷凍するギャル文字『伊沢みなみかわのクイズに出ない世界』/テレビお久しぶり#176

「テレビお久しぶり」
「テレビお久しぶり」 / (C)犬のかがやき

長らくテレビを見ていなかったライター・城戸さんが、TVerで見た番組を独特な視点で語る連載です。今回は『伊沢みなみかわのクイズに出ない世界』(テレビ朝日)をチョイス。

■「言葉そのもの」を冷凍するギャル文字『伊沢みなみかわのクイズに出ない世界』

現代のクイズ王・伊沢拓司と、長い下積みの末ブレイクしたみなみかわ、そして頭脳派アナウンサー・弘中綾香の3人が、普通じゃないクイズに挑むバラエティ番組、『伊沢みなみかわのクイズに出ない世界』。今回のテーマは「クイズに出ない平成ギャルの世界」。10月27日に放送された前半では、ギャル文字クイズと、AIによってギャル風の容姿に加工された有名人を当てるクイズに挑戦する。

ひたすらクイズに興じるシンプルで楽しい番組だ。ギャル文字クイズは私も一生懸命に考えたが全然分からず、伊沢拓司に無双され画面越しに悔しい思いをした反面、ギャル風にAI加工した有名人を当てるクイズでは「どう見ても〇〇なのに、なぜ分からないんだろう」と不思議に感じた。やっぱり芸能人同士、直接面識があったりすると、認識している相貌も変わってくるのかもしれない。いいなあ、芸能人は、芸能人と面識があって……。

さて、私は平成8年生まれで、携帯電話を手にするようになった頃はもう、ギャル文字が全盛ではなかった。それが非常に残念というか、私にはギャル文字へのあこがれがあって……。言葉のやり取りというのは、文字であればフォントや字の大きさ、感嘆符の有無、口語であれば声色や表情、速度など、さまざまな要素によって装飾される。「言葉そのもの」の純度というのは、外部に発された時点で目減りしていくものであり、それが悪いことだとは思わないが、何の装飾もない「言葉そのもの」をやり取りするにはどうすればいいのだろうか?とよく考えたりする。方法はある。言葉を冷凍すればいいのである。点字やモールス信号など、言葉を冷凍して送り、それを受け手が解凍する。という方法しか現状ないんじゃないかと思っていて、ギャル文字もその方法の一つだ。コレを若い頃にでも当たり前のように使いこなしていたら、「言葉そのもの」への認識がより深いものになったかもしれない、というのが、あこがれの正体だ。

言葉を冷凍する方法について詳しく話すと、どこでもドアの現実的な解釈(開けた瞬間に肉体が一度分解され、目的地で再形成されるという説)と似たようなもので、たとえば「⊃ωニチゎ」という文字列があったとして、これを受け取った側は、発した側のそれとは違う「こんにちは」を脳内に形成する。この状態は、何の装飾も入っていない、完全にピュアな言葉のやり取りなんじゃないかと。まあ、あくまで私の個人的な思考実験で、何ら意味があるわけではない。趣味の話とでも思っていただければさいわいである。

それにしても、週に一度はどこかがやっている平成懐古。私は平成が大好きだから嬉しいばかりだが、やっぱり皆もそうなのね。ゼロ年代のYUKIのアートワークとか見ると、時間は戻らないことを深く感じて膝から崩れ落ちる。もうすぐ30歳になるという焦燥も手伝って、今、時間の戻したさがヤバイ。未来より過去、断然に。これが私のキャッチ、疑いようのない事実……。

■文/城戸

提供元

プロフィール画像

WEBザテレビジョン

WEBザテレビジョンは芸能ニュース、テレビ番組情報、タレントインタビューほか、最新のエンターテイメント情報をお届けするWEBメディアです。エンタメ取材歴40年以上、ドラマ、バラエティー、映画、音楽、アニメ、アイドルなどジャンルも幅広く深堀していきます。