ロキソニンは血小板機能に影響を与えたり血圧上昇作用があるため、併用を気をつけるべき薬があります。特に抗凝固薬との併用では出血リスクが高まり、降圧薬との併用では血圧コントロールが不安定になる可能性があります。これらの薬を服用している場合は必ず医師に相談しましょう。

監修薬剤師:
佐孝 尚(薬剤師)
北海道医療大学薬学部 卒業 現在はセンター薬局グループに薬剤師として勤務しながら株式会社イヤクルを創業。不動在庫医薬品取引プラットフォームアプリ【イヤクル】を運営。
保有免許・資格
薬剤師免許
ロキソニンの飲み合わせで気をつけること
ほかにも、ロキソニンは血小板機能に影響を与えたり血圧上昇作用があるため、併用を気をつけるべき薬があります。
抗凝固薬との飲み合わせ
ロキソニンは血小板機能に影響を与えるため、抗凝固薬や抗血小板薬との併用では出血のリスクが高まります。ワルファリン、ダビガトラン、リバーロキサバンなどの抗凝固薬や、アスピリン、クロピドグレルなどの抗血小板薬との併用では特に注意が必要です。併用により消化管出血、脳出血、その他の部位での出血のリスクが増加します。これらの薬剤を服用している場合には、ロキソニンの使用前に必ず医師との相談が必要です。
抗凝固薬を服用している患者さんでロキソニンの使用が必要な場合には、出血リスクと鎮痛効果のベネフィットを慎重に評価する必要があります。可能であれば、アセトアミノフェンなどの代替薬への変更が検討されます。併用がやむを得ない場合には、使用期間を必要最短期間に限定し、定期的な血液検査による凝固機能の監視が行われます。また、出血症状(鼻出血、歯肉出血、皮下出血、黒色便など)の監視が重要です。
ワルファリンを服用している患者さんでは、PT-INR値の変動に注意が必要です。ロキソニンはワルファリンの血中濃度を上昇させる可能性があり、INR値の上昇により出血リスクが高まることがあります。併用期間中は通常よりも頻繁にINR値の測定を行い、必要に応じてワルファリンの用量調整を行います。INR値が治療域を大きく超えた場合には、両薬剤の一時中止や拮抗薬の使用が検討されます。
ロキソニンと降圧薬の相互作用
ロキソニンは血圧上昇作用があるため、降圧薬の効果を減弱させる可能性があります。特にACE阻害薬、ARB、利尿薬との併用では、降圧効果の減弱や腎機能への影響が懸念されます。ACE阻害薬やARBは腎血流量を維持する作用がありますが、ロキソニンはこれを阻害する方向に働くため、腎機能障害のリスクが高まります。また、利尿薬との併用では脱水による腎機能障害のリスクがさらに高くなります。
β遮断薬の降圧効果も、ロキソニンにより減弱される可能性があります。これは、プロスタグランジンの生成阻害により血管収縮が優位になることや、ナトリウム貯留による循環血液量の増加が関与しています。高血圧の管理が重要な患者さんでは、ロキソニンの使用により血圧コントロールが不安定になる可能性があります。定期的な血圧測定により、降圧薬の用量調整の必要性を判断することが重要です。
ACE阻害薬やARBは腎保護作用があることで知られていますが、ロキソニンとの併用によりこの効果が相殺される可能性があります。糖尿病性腎症や慢性腎臓病の患者さんでは、この相互作用により腎機能の悪化が加速される危険性があります。このような場合には、可能な限りロキソニンの使用を避け、アセトアミノフェンなどの代替薬を検討することが推奨されます。やむを得ず使用する場合には、短期間の使用にとどめ、腎機能の定期的な監視が必要です。
まとめ
ロキソニンは多くの方にとって有効な鎮痛薬ですが、その効果を安全に得るためには適正な使用方法の理解が不可欠です。効果とデメリットを正しく理解し、適正量を守り、他の薬剤との飲み合わせに注意することで、安心して使用することができます。症状が持続する場合や重篤な副作用が現れた場合には、速やかに医療機関を受診し、医師の適切な指導を受けることが重要です。日常的な痛みの管理において、ロキソニンを適切に活用し、より快適な生活を送りましょう。
参考文献
低用量アスピリン及び非ステロイド性消炎鎮痛薬による消化管障害の危険性の評価
アスピリンと非ステロイド性消炎鎮痛薬との併用に関する調査
市販の解熱鎮痛薬の選び方|厚生労働省

