血友病とは、怪我などによって出血した際に、血が止まらなくなる病気です。血が止まらないため、軽い傷でも大量の出血につながる可能性があります。
また、重症となる事故などの場合は、出血が止まらないために命にかかわるケースもあるでしょう。
そこで本記事では、血友病とはどのような病気かをご紹介します。治療時に注意するべき点も解説するので参考にしてください。
※この記事はメディカルドックにて『「血友病」の初期症状・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)
1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。
血友病を治療する場合の注意点

出血したときの緊急対応方法を教えてください。
出血時の緊急対応としては、次のような対応を行いましょう。補充療法
出血部位のケア
まずは補充療法です。先述したような、血液凝固因子を含む薬を投薬します。出血後、できるだけ早く投薬することが大切です。このとき使用する薬の量は、あらかじめ医師と相談している量を使うようにしましょう。
体重・出血量・部位・使用する製剤によって投薬量は異なります。決して自己判断で投薬量を増やすなどしないようにしましょう。
投薬による対処の次は、出血部位のケアを行います。補助的なケアとなり、症状の緩和・再出血を防ぐための役割をもちます。部位ごとで対処方法は異なりますが、目に見える出血と目に見えない出血とで大きく分けられるため注意が必要です。目に見える出血の場合には、患部の圧迫などを行います。目に見えない出血の場合には、安静を保ったり患部を冷やしたりする対処が必要です。
また、皮下出血や頭蓋内出血といった、一部の出血症状の場合には主治医への連絡が必要となるケースもあります。補充療法のための、投薬量の調整が必要なためです。意識がない場合には、救急車を呼ぶ必要もあります。
通学・通勤や旅行をする際に支障はありますか?
通学・通勤・旅行などの際では、それぞれできちんと対処を行えば支障なく生活することが可能です。例えば通学や通勤といった日常生活の場合では、クッション性の高い靴などを選ぶなどの工夫をすると良いでしょう。旅行の際には、事前に医師への相談を行い、出血がなくても事前に投薬することで対処できます。自分で投与することが必要ですが、きちんと行えば支障なく旅行も楽しめるでしょう。
血友病は男性の方がかかりやすいと聞きましたが?
この病気は男性の方がかかりやすいです。これは、遺伝子の中でもX染色体に異常があることで発症するためです。女性の場合は、X染色体が2つ存在します。そのため、一方のX染色体に異常があっても、一方がきちんと機能していれば血友病を発症しません。しかし、男性の場合はX染色体が1つしかないためかかりやすいのです。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
血友病は、一度出血するとなかなか血が止まらない病気です。通常であれば、軽いけがでも出血が止まらないため大変リスクがあります。そのため、出血時の対処方法や投薬料などをあらかじめ把握しておくことは非常に大切です。緊急時に備えて、正しく対処が行えるように準備しておきましょう。そのためには、治療だけでなく相談も含めて、定期的に医療機関を受診して専門医と綿密に打ち合わせしておくことが大切です。
編集部まとめ

血友病とは、出血が止まりにくい病気です。男性に多い病気ですが、女性でも発症する可能性があります。
薬によりある程度は対処が可能ですが、あくまでも対症療法や予備的な治療法となるため、投薬量の把握や対処方法などの事前準備が大切です。
万が一に備えて、専門の医療機関を受診し、計画的に治療を進めましょう。
参考文献
血友病ハンドブック(東京大学医科学研究所附属病院)

