逆流性食道炎と聞くと、胸やけや呑酸症状が一般的に思い浮かびますが、胸や喉の痛みや咳症状が、逆流性食道炎と診断されることもあるそうです。あまり知られていない症状や、主な治療方法について、日本橋人形町消化器・内視鏡クリニックの石岡先生に聞きました。

監修医師:
石岡 充彬(日本橋人形町消化器・内視鏡クリニック)
2011年 国立秋田大学医学部医学科卒業。卒業後は秋田大学医学部附属病院の消化器神経内科学講座医員として研鑽を積む。2018年 がん研有明病院消化管内科。2021年 同病院 健診センター・下部消化器内科兼任副医長に就任。2022年より品川胃腸肛門内視鏡クリニックの院長を務める。2024年「日本橋人形町消化器・内視鏡クリニック」を開設。日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医。
編集部
逆流性食道炎の胸焼けや呑酸症状以外の症状はありますか?
石岡先生
逆流性食道炎では、典型的な胸焼け・呑酸症状のほかにも、心臓病と間違われるような胸の痛みや、呼吸器の病気と間違われるような咳症状、耳鼻咽喉科領域の病気と間違われるような喉の痛みなど、多彩な症状を呈する場合があります。これらの症状に対する一般的な検査で原因が見つからない場合には、一度消化器内科を受診してみるとよいかもしれません。
編集部
逆流性食道炎の治療はどんなものがありますか?
石岡先生
主に「生活習慣改善」と「薬物治療」の2つが治療の柱となります。特に生活習慣においては減量が効果的で、「過体重の場合、10%体重を落とすと80%の患者さんは症状が軽快し、なんと65%の患者さんは薬を使わなくても完全に症状が消失した」という研究結果も報告されています(※3)。その他、飲酒や喫煙習慣、食事内容の見直しなどによっても症状の改善を見込めます。※3. Singh M, et al. Weight loss can lead to resolution of gastroesophageal reflux disease symptoms: a prospective intervention trial. Obesity (Silver Spring). 2013;21:284-90.
編集部
生活習慣に気をつけても症状が改善しない場合はどうしたらよいですか?
石岡先生
酸分泌抑制薬(胃酸の分泌をおさえる薬)を中心とした薬物治療をおこなうのが一般的です。近年は強力な薬も開発され、治療成績も向上していますから(※4)、症状が続く場合はお近くの内科または消化器内科の受診をおすすめします。※4. Hoshino S, et al. Efficacy of Vonoprazan for Proton Pump Inhibitor-Resistant Reflux Esophagitis. Digestion. 2017;95:156-161.
※この記事はメディカルドックにて【近年増えている「逆流性食道炎」 原因と治療法を消化器内科専門医が解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
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