
婚活中にマッチングアプリで年下男子・こうきと出会ったアイコ。見た目も悪くなく、大手IT企業勤務ということもあり、よい相手かもしれないと思っていた。しかし、一緒に行った食事でまさかの「1円単位のワリカン」を要求してきたのだ。この衝撃的な「ワリカン男」と、おごられて当然だと考える「昭和女」のアイコ。一見わかり合えないと思われた2人が、お互いを少しずつ理解し、惹かれ合っていくラブコメ漫画が「『女はおごられて当然』と思ってる昭和引きずり女が、婚活した話」だ。
注目を集める本作について、作者のコニシ ナツコさんに制作秘話などを聞いた。
■作者コニシ ナツコさんが語るお気に入りのシーン



「『女はおごられて当然』と思ってる昭和引きずり女が、婚活した話」の作者、コニシ ナツコさんに話を聞いた。
本作のなかで、コニシさんが特に気に入っている言葉やシーンについて尋ねると、「『女の子はお金出してもらえると大事にされてるなーって感じるんですよ!』というアイコに、こうきが『それ対等じゃなくないですか?』と言うシーンです」と話す。アイコは潜在意識のなかで「男性と自分は対等ではない」と思ってきた女性で、この言葉から少しずつ自分の価値観を疑い始めるという。
本作は「割り勘(おごるおごらない)」の話を発端に、結婚観、金銭感覚、年齢との戦い(若さ至上主義)など、現代の男女を取り巻く状況や問題についても考えさせられる。そういったことを盛り込もうというのは、当初から意識されていたのか尋ねると、「社会的な問題や話題を盛り込もうという意識はほとんどないです。私は自分自身の経験や悩みを作品作りのきっかけにすることが多いのですが、その結果、社会的な問題にも通じる内容になっているのかなと思います」と語った。
読む人によってアイコに感情移入(賛同)する人や、こうきに感情移入(賛同)する人と分かれそうだし、またはどちらもわかる!という人も多そうだ。ちなみにコニシさんは、どのキャラクターの考え方に近いのか尋ねると、「断然アイコ!なのですが、客観的に見るとアイコにイライラしてしまう部分もあります(笑)。ただ、共感というわけではないですが、こうきのようにすべて自分のなかで理屈が通らないと物事を進められない人もいるだろうなあ…と思います」と明かした。
「こんな男ぜったい嫌!」と思っていたアイコが、固定観念を覆す彼の言動にいつしか惹かれ始め、変わっていく様子から目が離せなくなる本作。ほかにも独自の価値観を持った人々が登場し、「わかる!」と共感できるポイントも多いので、まだの人はぜひ1度読んでみてほしい。
取材協力:コニシ ナツコ(@natsukoni81)
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