「ビタミンB1が不足すると現れる症状」についてよくある質問

ここまでビタミンB1が不足すると現れる症状を紹介しました。ここでは「ビタミンB1が不足すると現れる症状」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
ビタミンB1が不足すると、どんな病気を発症しやすいですか?
前原 尚子
ビタミンB1は脳のエネルギー源となる糖質を代謝する上でとても大切な役割をもっています。不足すると中枢神経や末梢神経に影響が生じ血液循環が悪くなります。そのため疲労感や倦怠感を感じ、肩こりなど生じやすくなり、浮腫や心不全を発症することもあります。また、脳への障害を引き起こし、イライラやうつ症状になることもあります。重症化するとウェルニッケ・コルサコフ症候群を発症し、心原性ショックをひき起こし生命に危険を及ぼします。
ビタミンB1が不足すると体はどんなサインを発しますか?
前原 尚子
食欲の低下や吐き気、イライラやめまい、短期の記憶力低下、ふらつきや眼球運動障害、むくみ、頻脈・動悸などがあげられます。
編集部まとめ
偏った食生活やアルコールの多飲など生活習慣によるビタミンB1の欠乏により、脚気や心不全、神経障害、ウェルニッケ・コルサコフ症候群などの深刻な病気を引き起こします。日頃からバランスのとれた食生活を心掛けることで、欠乏症を防ぐことができます。しかし、妊娠による悪阻や減量のために胃の手術の既往などにより、ビタミンB1欠乏症による症状が発症することがあります。その場合はかかりつけ医に相談することをお勧めします。

