「私たちと同じ!」親近感が呼ぶ共感
その他、高市氏の公言した「韓国コスメ好き」発言やメイク術など、「仕事に熱心で、なおかつ親近感の持てる女性」としてのライフスタイル全般が、特にZ世代の女性層の共感を呼んでいます。「サナのメイク真似したい」「お揃いバッグでモチベ上がる」といった声が実際に投稿されており、ロールモデルへの憧れが、そのまま「推し活」に繋がっている様子がうかがえます。
「周りにいない」の声の背景にある推し活文化
一方で、「サナ活」関連の投稿を見ていると「本当に流行ってるの?」「周りにいない」という懐疑的な意見も多く見られます。これはなぜでしょうか?
一つに、メディア主導の印象が強かったことが挙げられます。テレビやネットニュースで一斉に「ブーム!」と報じられたため、「誰かの仕掛けでは?」という疑念が生じたのでしょう。
また、「こっそり」文化と政治的話題の忌避も挙げられます。そもそも推し活は、一人で楽しむ傾向が強いものです。さらに、初の女性首相誕生で政治が注目されているのは事実ですが、政治絡みの話題を公の場で避ける人も多いため、リアルな人間関係の中で「サナ活してる」と公言する人は少ないのかもしれませんね。
確かに、メディアが「若者ブーム」と強調しすぎた側面は否めません。しかし、この現象は、誰にも知られず「仕事のモチベーションを上げるため」に、個々人がアイテムを購入している可能性がある点で、推し活ならではの特徴があると言えるでしょう。

